wing arch
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「天馬、朝比奈はどうした?」
「それが昨日から帰ってないみたいで」
「それはいくら朝比奈でも心配だな」
ふふふキャプテンも天馬も心配してる心配してる。木の影からこっそりと部活の様子を覗いて私は軽くストーカー気分。けしてストーカーじゃないよ!むしろ私はされる側だよねっ!
「でも俺昨日アイツに会いましたよ?」
ぎゃあああぁぁマサキイイイィィ!!いらん情報を与えちゃらめええぇ!!
おまっ!あの日あの時あの場所で内緒って誓いあったでしょ!あれ、したっけ?
「まぁほんの十分程度ですけど」
「狩屋、お前が何か言ったんじゃないか?」
「はぁ!?霧野先輩こそ何かしたんじゃないですか!?」
「俺は昨日朝比奈に会ってない」
な・・・何か関係ない所で険悪になってらっしゃる?やめて!私のために争わないで!!
「朝比奈何して『チェストオオオォ』ぐはあっ」
危なかった・・・危うく剣城に見つかって逮捕されるとこだった。捕まったら首根っこ掴まれてキャプテンの取調室に入れられるもんね!ふーっあぶね。
「何かあっちで朝比奈の声しなかったか?」
私はBダッシュでその場を立ち去った。
剣城放置したまま
『ああ、危なかった』
「風子、部活行かないの?」
『うおおっ・・・って葵か・・・』
おぉ愛しの幼なじみ兼myエンジェル葵じゃないか!剣城みたいな扱いはしないよっ英国紳士だから。
『葵、最近天馬構ってくれなくなったと思わない?』
「え?どうしたの急に・・・そういえば昨日家帰ってないって天馬から連絡あったけど・・・」
『帰ってたよ。木暮兄さんの部屋にお泊まりしてただけ』
「そっか、よかった。そうだよね、何よりも家が好きな風子が橋の下で寝るわけないよね」
『え、そんな想像してたの。じゃなくて天馬!』
「え、風子凄い構ってもらってるじゃない」
『・・・・・・はぁ』
「昨日だって天馬の焦り方半端じゃなかったし」
『そりゃ焦ってくれないと私もどう反応すればいいか分からなくなるよ』
「とにかくちょっと考えなおしてみてよ!キャプテンには風子は寝坊で休みってメール来たって言っておくから!」
『そこは具合悪いからとかにしません?』
「風子風邪引いた事は?」
『ないっす』
畜生!健康体ちくしょう!
後でマサキを呼び出して作戦の決行もしなきゃいけないし。お言葉に甘えて私は校舎へ歩いた。
ぶっちゃけ朝練眠いし←
201111212116