桜雨

□第3桜
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ガラスのコップに入った氷と水
僕は水 君は氷

僕らはいつも隣り合わせだけれど
隣り合わせじゃない

僕らは触れ合っているけれど
触れ合っていない

僕は君を包み込むけれど
君は包み返すことはできない

僕は水 あいつは水滴
僕らは同じH2O 同じ液体
同じ気持ち

僕は水 君は氷 あいつは水滴
時間が経つにつれ
あいつはどんどん大きくなっていく
でも大丈夫
壁があるから
いつか乗り越えてくるかもしれない
でも大丈夫
その前に君を溶かしてしまうから


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