頂き物&捧げ物
□愛するのも傷つけるのも‥‥
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「今日は久しぶりにマスターと
出掛けられるんだね。」
そう言って少し微笑むのは
黄色の少年、レンである。
『そうだね。ゴメンね、最近
忙しくてなかなか構ってあげられなくて‥‥』
「うん。今回は我慢するけど、これが続いたらマスターの事傷つけるかもしれないからね?」
『え?』
「だから僕だけしか見れないようにしてあげるって事。例えば‥‥」
『あぁぁ!分かった分かった!
もうしないように努めるから!』
「うん。マスター好きだよ。」
そう言ってレンが私にそっと
近付き抱き着く。
『私もレンのこと好きだよ』
と言って私も抱き返す。
するとレンが私の唇を細い指で
なぞりあげ、ゆっくりと
顔を近付ける。
その後に柔らかい感触がした後、
ゆっくりと目を閉じる。
ちゅっ、ちゅっ、と
何度もリップ音が響く。
「ねぇマスター、今日はもうこのまま家にいようよ。」
レンがじっと私を見つめる。
今にもレンの手が怪しく動き出すような予感‥‥
『はぁはぁ//‥‥えっ?そ、それは
ダメっ‼今日は映画を観に行くって約束したんだから!どうしても
観たい映画があるの。』
私は軽くレンを引き離す
「‥‥どうしてもなの?」
『う、うん‥‥。映画観てからでもイイでしょ?//』
「わかったよ。それじゃあマスターいこ?」
『うん!』
ーーーーーーーー
そんな事で訪れた映画館。
いよいよ上映され、周りが
真っ暗になる。
「あれ‥‥同じクラスの奴だよね?」
ふと、横から声がして振り返ってみると、そう言って声をかけてきたのは緑色の少年、初音ミクオという人物だった。
この人と同じクラスだったっけ‥‥?
『‥‥あぁ!そう‥‥だね?』
あまり深く関わった事がないため
曖昧な返事をすると、
ミクオが「この映画前から見たかったんだよなー!」と言って
私の右隣の席に腰を下ろす。
「あ。隣よろしくな!」
そう言ってニコッと笑いかける
ミクオ。
左隣にいるレンが明らかに
不機嫌になっているのが
私にも分かる。
その後もミクオって人は
何度が私に話し掛けてきて
その度にレンの表情が曇っていく。
すると、レンがいきなり
私の腕をグッと握り引っ張った。
『いたっ‥‥‥‥』
レンが私の耳に唇を近づけ
「さっきから隣の男と仲良くしすぎじゃないの?」
と言って腕に力を込める。
痛みに少し顔を歪ませると
レンが私の首に顔を埋める。
ん?と思った後、
ペロリと舐められ、その後
噛まれた。
『やっ‥‥///』
(ちょっと‥こんなところでヤメテよ‥‥////)
(なら、今すぐにかえろ?マスターを家でたっぷりと調教してあげるね?)
(え‥‥)
そういって、レンに手を引っ張られながら途中映画館を抜け出し
家へと戻り、いつものお仕置きに
あった私であった‥‥‥‥。
(マスターは僕だけを見てれば
いいんだよ。)
(他の奴らは僕が全てケシてあげるから)