頂き物&捧げ物
□茶飯事
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[茶飯事](3/3)
今までなあなあで誤魔化されていた事に
レン君が突っ込みをいれる。
すると離れたくないとでも言うようにレンは私の腹に抱きついた。
「マスターの膝が良いッ」
「ざけんな、退けろ」
その二言から喧嘩が発展し、
「退けろ」「嫌だ」の言い合いが繰り広げられる。
終わりそうにないと思い私が「落ち着こう二人とも」と介入すれば
「良いよね、マスター?」
「良くないよな、マスター?」
と見事に火の粉が飛んできた。
此処で「嫌だ」と答えればレンが泣き
「別に構わない」と答えればレン君が拗ねるだろう。
ならば私に何を求めているのだろうか、この二人は。
「えぇと、少し食べ辛いけど良いんじゃないかな?」
私がそう言うとレンが嬉しそうに笑い
レン君が拗ねた様にそっぽを向く。
「まあ、食べ辛いけれどね」
そう言うとレン君が勢いよくこちらを向き
レンが泣きそうな顔を浮かべる。
何がしたいんだこの二人は…
それでも私から離れないレンに耐えられなかったのか
レン君がレンの後ろ首を掴み、宙づりにした。
「えぇぇ?!ちょ、危ない危ない!」
「マスターの食事の邪魔するなッ」
私が必死で止める一方、
レン君はレンにそう言い聞かせレンの席に置いた。
座らせた、と言った方が正しいのだが。