SS

□贈ります
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「ってのはどーよ!?」

「…何がだ?」

・・・・・。

「隊長が童話をヒントに作戦立ててたからさぁ、俺様も便乗してみたんすよ」

「ツッコミたい所はいくつもあるが…、今のは童話だったのか?」

「ちゃんと絵本にしてやったろ〜?」

「絵本ではあったが、童話ではなかろう?
 というか、この絵は貴様が描いたのか?
 俺なんかより断然上手いではないか…」

「なんだよ〜。
 絵本らしく、わざわざエロ要素ナシに仕上げてやったじゃんかぁ」

「エッ!?わ、訳が分からん!!
 大体便乗って何だ!
 これに一体何の意味があるというのだ!?」

「俺様と先輩が今よりずっとナカヨクなる為のモンだぜぇ〜」

「考えん様にしていたのだが…、やはりこれは俺と貴様か…」

「どっからどう見てもそぉだろぉ〜?」

「いや、確かにそうなのだが…。
 そもそも、組み合わせが間違っている!
 性格の合わん奴と相性が合う訳ないだろう!?
 そ、相思相愛なんぞ…あ、有り得ん!!」

「んだよ…。
 赤鬼ん時、アンタにヒデェコトしちまったから、詫びにと思って…。
 アンタのタメに作ったってぇのにさぁ…(シュン)」

「ク、クルル?」

「そうだよなぁ…、俺とじゃ、イヤだよなぁ…(チラッ)」

「うっ…い、嫌だとは言っとらん!
 その…、折角だ。
 受け取ってやろう」

「本当かい?」

「あぁ。
 内容はさておき、お前がわざわざ描いてくれたんだもんな」

「嬉しいぜぇ〜、先輩。
 ならこの絵本の背表紙裏…、この黄色い枠に掌を当ててくれ」

「?こうか?うわっ!? (ピッカァ〜)
 …な、何だったんだ?今の光は…」
 
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