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□あいうえお作文(クルギロ編)
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  *・*・*・*・*

ギ:うーん…、やるとは言ったものの…どうすれば良いんだ?

ク:悩んでんなぁ。
  んじゃ先輩、俺が一文字ずつ言ってやっからよぉ、“愛”で思い付くまま言ってみろよ。

ギ:思い付くまま?

ク:そ。短文だけを考えりゃぁいいし、前の文との繋がりとか、固く考える必要はねぇからよ。

ギ:……分かった。

ク:俺の声を良ぉく聞けよ?
  んじゃぁいくぜぇ〜、『あ』。

ギ:あ…、曖昧な態度。

ク:『い』。

ギ:い…、言えない、気持ち。

ク:『う』。

ギ:う…、鬱陶しい程のこの想い。

ク:『え』。

ギ:え…、遠慮なんか、出来ない。

ク:『お』。

ギ:お…、お前が…好きだ。

ク:はい、よくできました。

ギ:ハッ!お、俺は今何を…!?
  思わず本音が…じゃ、じゃない!!

ク:大胆告白だったぜぇ〜、セ・ン・パ・イ。
  やっぱアンタは簡単に引っ掛かってくれるタイプだなぁ〜。

ギ:な、なななっ…!?

ク:にしても、まさか俺様もそこまで熱く想われてるとは思わなかったぜぇ〜。

ギ:んなっ!?
  だっ、誰が貴様なんかを…!!

ク:そーんな真っ赤になって言われても説得力ねーぜ?

ギ:ニヤつくなー!!
  あ、赤いのは元からなんだ!!

ク:素直じゃねぇなぁ〜。

ギ:う、煩い!
  大体、何で対象が貴様になるんだ!?

ク:ちょいとした誘導尋問だったからさ。
  “提示された言葉に思い付くまま答える”これは一種の催眠にも近いな。
  考える間を与えないから、普段心の奥に潜んでいた想いが瞬時に浮かぶ。
  そして、先輩の目の前にいたのは俺で、それを提示したのも俺様。
  だから、“先輩は思い付くまま素直に、目の前にいる俺への愛を語っちまった”って訳だ〜。
  クーックックックーッ。

ギ:ち、違っ!そんな訳ない!!だって俺は…

ク:日向夏美が好きだから?

ギ:!?・・・。

ク:ククッ。へぇ〜、そぉーかい。

ギ:ク、クルル?
 
 
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