□ブックタイトル
突然
□執筆開始日
----年--月--日
□カテゴリー
小説
創作
□概要
風邪ん時はメンソだな
確かにそうだけど、その時のPhilip MorrisのメンソほどスッキリしないPhilip Morrisは初めてだった。しかも風邪じゃないし。
ァタシはえづいた。
吐き気が込み上げて仕方なかった。
気分転換だ…
ァタシはふらっと外へ出た。蒸し暑い。
行き着いたコンビニで、ァタシは何を思ったか昔たまに吸ってたmallboroのICE BLASTのメンソールを買った。あとビール。帰ってゆっくりしよう。
自宅に帰って早速ビールと買ってきたタバコを吸う。久しぶりの味だった。煙があたしを取り巻く。もう何が何だか解らないまま、深夜を迎えた。
その時電話が鳴った。
今度は何…誰…
ァタシは着信を見た。
っっ…
声が出なかった。
着信は……昔好きだった人からだった。
「もしもし…」
ァタシは声にならない声で電話に出た。
「久しぶり、あのさぁ、俺今医者目指して勉強してんだわ。もう疲れちゃって、久しぶりに語らい合わね?」
…今日かった久しぶりのタバコと、今かかってきた久しぶりの人からの電話が脳内で重なった。
「へぇ…ァンタが医者に…凄いね。」
本当にそう思った。
「まあね。で、今からいっていい?」
「ん。近況を話し合うかね」
ァタシは引いた。
躊躇わなかった自分に。別にまだ好きとかじゃないのに。
「おう。じゃ今からいくわ」
ァイツが来るまでの間にァタシがした事。そこら中の服を押しのけて、バラまいた化粧品を箱に突っ込んで、さっき買ったばかりのタバコを吸った。時計の音が耳に痛い。
ガチャ…
しばらくして玄関のドアが開いた。
「よ。久しぶり。」
本当に久しぶりに見るその人は相変わらず優しそうな顔で、少し癒された。
「久しぶり。医者ってびっくりだわ。てかちょっと太った?」
ァタシは微笑みながら言った。
「太った」
その人は笑いながらタバコを出した。
ァタシはその人のタバコの真横に灰皿を差し出した。そしてァタシはまた汗ばんだ。灰皿を出したァタシの目に止まったのは、ァタシが今日久しぶりに買ったタバコ。
同じだ…。
タバコを吸うその人の前で、ァタシはあえて違うタバコに火をつけた。
同僚がまとめた箱の中から適当に選んだタバコ。KENTのメンソールだった。
「で、毎日勉強ばっか?」
久しぶりに見るその人の顔はやっぱり優しい顔をしてた。
□読者へのメッセージ
突然が続きます
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