ONE PIECE

□第2話
1ページ/9ページ



―――15年前。

北の海、星の降る街"レインスター"


『お母さん!お父さん!』


幸せな普通の"家庭"ではあった。


『今日はね!』


"一族"や"家系"なんて、どうでもよかった。


母「そうなのね、じゃあ一緒に流星群見に行きましょうか?」

『うん!!!』

父「今日も綺麗に見れそうだな」

『すごい久しぶりにいっぱい降るらしいよ!』


―――――。


父「シェルナ!!!!」

『お母さん!!!』

母「ティルダ!!!レイを連れて逃げて!!アンジュアル族だわ!!!私が囮になる!!!」

『やだ!!!お母さん!!!お母さーーーーん!!!!!!!』


シェルナの異能"音"は全ての力を発揮させれば一帯を壊滅させる力だった。


父「くそっ………!!!シェルナ……!!!」


ティルダとレイは島を出て、新たな生活を送っていた…。

だが………。


父「レイ、よく聞きなさい」

『はい………』

父「どうやら母さんのアンジュアル族も、トワレートの血筋の者も私達を殺そうとしている」

『えっ………そんな………』

父「いいかい、レイ。君の"力"は絶対に使うんじゃないぞ」

『……?』

父「たとえ…父さんに何かあったとしても……泣いちゃだめだ。いいね?」

『そんなっ…!』

父「さあ、もう行きなさい。街へ降りて」

『やだよ、父さん!!!』

父「たった6歳のお前に……こんな運命を………すまない………」

『お父さん!!!!!』


ザッ…

嫌な予感しかしなかった…。

バァン!!!!


父「くはっ……レイ…早く………逃げ………」

『ーーーーっ!!!!!!!』


次に目を覚ましたら…低い天井に、鼻にツンとくる独特な匂い。


「お、よお、目ぇ覚ましたか」

『…………』

「お前道端で倒れとったんやぞ。俺が拾わんかったらどうなってたか………」


目の前のあまり聞き慣れない喋り方をする人は、なんだか…知らない人だけど、悪い人ではないと、子供ながらに直感した。


『お兄さん、誰?』

「お前こそ、親はどこいってん」

『………死んだ』

「そうかー」


そう聞いてもあっけらかんとしていた。


リース「俺はリースや。よろしく。トワレート・レイ」

『!!!』

リース「なんで?って顔」

『だって………』

リース「まあ、それは後で」

『………』

リース「お前、行く宛ないんやろ?世話したる」


―――これが親代わりだったリースとの出会い。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ