ONE PIECE
□第8話
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シャチ「よ!う!や!く!だ!な!」
べポ「メスの熊いねえかな…」
「「いねえよ!!!」」
べポ「すみません…」
「「打たれ弱っ!!」」
『いやあ、ほんと…ようやく買い物できるなー!(酒酒酒酒酒酒酒酒酒酒…)』
ペンギン「心の声漏れてるぞ」
食堂でそろそろ着くであろう島に期待を寄せ、みんなで話していると、ローも来た。
ロー「お前ら(レイ)買い物行くなら気をつけろよ」
『おい』
なんで私限定なんだよ。とツッコミを入れたいが事実、船の外で常にトラブルメーカーになってるのは私だろう。
はぁと少ししょげると、ククッと隣で笑う悪魔に頭を掴まれる。
ロー「シャチ、ペンギン」
「「はい!」」
ロー「次の島ではレイのお守りをしろ」
「「え……」」
『なんだその反応!!!どんだけ嫌なんだよ!!!!』
ロー「全員電伝虫は持ち歩いておけよ」
「「アイアイ船長!!」」
――――ってなわけで、島に着いたのです。が、
「『パーティー???』」
ペンギン「そうそう。島の中心街でパーティーが行われてるらしいんだ。そっちの方が飯も美味いらしいし、イイ女もいるらしい」
『ほうほう…美味い飯…』
シャチ「イイ女…」
ペンギン「けどドレスコードがあるらしいからな」
「『よし、一旦船に戻ろう!』」
ペンギン「おい、俺は無視か」
と、3人でとりあえず船に戻ると買い物に出ていたはずのローとべポも帰ってきていた。
『あれ?もしかして2人とも聞いたの?』
ロー「いや、べポが入れねえから引き返した」
べポ「ごめんキャプテン……」
ロー「気にするな」
あああ、私達の癒しよ……そんなにしょげた顔しないでおくれ…←
なんて思いながら本題をローに切り出す。
『ねえ、ロー。この島の中心街ってすごいパーティーしてるらしいの。でもドレスコードがあって…服の調達したいんだけど……』
お金欲しいなー、なんて…
と言うと、
ロー「俺も行く」
「「『えっ』」」
ロー「悪いか」
シャチ「いやー、船長興味ないもんだと…」
ペンギン「いいんですか?スーツなんて息苦しいと思いますけど…」
『ローが…スーツ……』
わあ…きっとすごい様になるんだろうな……。
またハーレム状態になるやつだわ。
シャチ「船長…スーツとか……わ、やっべ鼻血……」
『シャチ……キモイ…』
シャチ「真顔で言うなよ!!さすがに傷つくわ!!!!」←
………………
…………
ロー「ウゼェ」
ペンギン「だから言ったのに」
シャチ「飯!酒!女!」
想像以上に目の前の男3人が様になりすぎて本当眩しいというかもはや異彩を放ってる気しかしない。
ローに至ってはいつも被ってる帽子がないから余計に顔が見えて不覚にもドキッとしてしまう。
ロー「レイさっさと出てこい」
『いやあ、なんかもうさ、君たちっていうかシャチまでもが似合いすぎて…』
シャチ「失礼な!!!」
なんて鼻血を出しながら突っ込むシャチに少し安心すると、ローに腕を引かれ更衣室から飛び出る。
ペンギン「強引なのはよくないですよ、船長」
なんて言ってニッコリ微笑むペンギンは完全に紳士だし、シャチはシャチで黙ってりゃ普通に男前だし、ローはもう言うまでもないし…
もう私なに!?←
『うー…』
ロー「なにが不満だ」
『似合わなさ過ぎて…』
ロー「………行くぞ」
って言って腕を引くもんだから抵抗できるわけでもなく、結局4人で歩くけど…まあ、目立つ目立つ。
…割と色んな意味で。
シャチ「やっぱ美人なんだな、レイ」
『それはわかんないけどいい加減めんどくさい。足止め食らうのがめんどくさい。早く会場に行きたいのに!!』
ペンギン「まあ会場入って酒飲みだしたら誰も寄らねえよ多分」
『っていうか、ローどっか行ってるし!もう!』
ペンギン「また女に絡まれてるんだよ船長」
姿が見えない分不安が募る。
…どうしよう、ローが誰か女の子お持ち帰りしてきたら…
なんて柄にもない事思うな!自分!!
シャチ「船長いーなー。俺も女の子と遊びてえー!」
『悪かったわね私のお守りさせて…!』
シャチ「そういう意味で言ったわけじゃないから、あの、その手引っ込めて…」
ペンギンは私の発言から色々と汲み取ったらしく隣で笑っている。
『もう…』
ペンギン「いやいや、今日くらい素直になったらどうかなって。船長自分でレイのドレス選んだのに似合いすぎて照れてんだよ多分」
『多分かよ』
なんて、内心喜びながら歩いているとふと、ショーウィンドウに映る自分の姿。
淡い水色の膝上のドレスに、ウエスト部分には中央に真っ赤な薔薇が付いたレース生地のリボン、両手には薄めのグローブをはめて、首からファーを掛けている。
靴はそこまで高くない真っ白のヒール…。
『本当、こんな服生きてきて初めてだよ…』
シャチ「そうなのか?」
『貴族じゃあるまいし、ドレスなんて早々着ないでしょ?』
シャチ「まあ確かに…俺も初めてタキシード着たな〜」
なんだよ。とツッコミを入れたいがペンギンが先に突っ込んでいたのでスルーした。
ペンギン「まあ、今日はパーティーっていうマジックにでもかかればいいと思うよ(笑)」
と、クスクス笑うペンギンは紳士にも悪魔にも見えた。
『……とりあえず…酒!』
シャチ「女!」
なんて、いつもの調子で私達は会場へと向かった。