ONE PIECE
□第5話
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『ワーズ、ベルさん起きたよ』
ワーズ「本当か!?どこだ?!」
『私の部屋に居るよ。おいでよ』
部屋に案内し、ワーズは中に入ってベルの姿を確認するとまるで自分のことのように、嬉しそうに「よかったな」と頭を撫でていた。
邪魔しちゃ悪いと思い、私は静かに部屋を出た。
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ペンギンside
ワーズとベルが船に来てから、ずっと機嫌の悪い船長。
ロー「…………」
ペンギン「そんなに気になります?レイとワーズ」
ロー「……俺には関係ねえ」
ペンギン「そういうことじゃなくて…」
と、言葉の途中で続きの言葉を諦めた。
こりゃまた相当ヤキモチ焼いてるんだろなー。
ペンギン「(まあ、そりゃそうか。レイがあんなにもベッタリと他の男と喋るって珍しいしな…)」
いや、まあ正しく言えばワーズがレイにしか喋りかけてないんだけど。
まあレイはそれに気づくわけでもなく。普通に喋ってるだけなんだろうな。
ロー「部屋に居る」
ペンギン「は、はい!」
そう言って部屋に戻っていく船長を見送ってると、視界に入ったレイ。
どうやら、レイもワーズとは喋ってるものの船長のことは気になるようで。
ペンギン「相思相愛だよ……気づけばいいのに」
なんて、先の長そうな2人に言っても仕方ないんだろうけどなと思いながらコーヒーを1口飲み、またレイを見るとどこか上の空だった。
で、色々汲み取ってみた。
ペンギン「(これはもしかして…)」
船長は今この船で誰よりもワーズと喋るレイがワーズの事を好きだと思ってて、
レイは船長がベルのことを気にかけて部屋に戻ってる。
…っていう状況で…いいのか……。
ペンギン「…なんていうか………残念なカップルだな……」
なんて、2人を見て素直に思ってしまった。不器用すぎな2人の手助けをしよう。
とりあえず…ワーズとベルは用心棒しないとな。
ペンギン「…この手の勘は当たるんだよなー…」
なんて、小さな独り言を呟いた。