ONE PIECE

□第6話
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『ほー、すごいねえ』


なんて、思わず零してしまう言葉。

目の前には、"Pirates welcome"と書かれた看板。そしてその奥に見える数隻の船。


ロー「面倒だけは起こすなよ。無駄な闘いはしたくねえ」

「「アイアイ船長ー!」」

『さて、とりあえず……酒!!』

シャチ「レイ!美味い飯なら向こうにあるらしいぞ!行こうぜ!!」

『行くーっ!!!』

べポ「キャプテン、どこいくの??」

ロー「酒」

べポ「キャプテンについていこっと」


二手に別れ進もうとした時、


ロー「レイ」

『ん?』

ロー「今日の格好を考えて行動しろ」

『ん?あ、』


そういえば今日はつなぎを着てたんだった。


ロー「ペンギン連れてこればよかったな」

『大丈夫だし!トラブルメーカーにらならないし!』


なんて、言い残しシャチ・私と、ロー・べポで別れ、島を探索ついでに買い物(飲み)をする。


シャチ「いやあ、にしてもうじゃうじゃと居んなー、海賊」

『ね、あんま知らない奴らばっかりだけど』

シャチ「でけえ声で言うな!」


なんて会話をしていると後ろから肩を掴まれ、重心が後ろにいく。

びっくりして振り返ると、


『っ!なんでっ!キッド!!!』

キッド「よお、久しぶりだな」

シャチ「レイ、知り合いか?」


今にも闘いだしそうなシャチを宥め、急いでキッドを振り払う。


キッド「ハートの海賊団のクルーになったらしいな」

『だったら?』

キッド「"奪いやすい"」


伸ばされた手を避けるように、私の腕を掴んでバッ!と走り出したシャチ。


『シャチ!?』

シャチ「キッドって…よく見りゃアイツユースタス・キャプテンキッドじゃねえか!!!」

『え?あ、うん』

シャチ「面倒だけは避けねえと…船長に嫌われる!!!!」

『はあ?』


なんて言いながら街を外れ、海を見渡せる丘にたどり着いた。


「『はぁはぁ…』」

シャチ「だあーーー!!走ったーー!!」

『ははっ、ほんと、こんなにも走ったのいつぶりだろうね』


ドサッと芝生に寝転び青々とした空を見る。

じっと空を見てると、シャチも隣に寝転んだ。


『ずっと思ってたんだけどさ、シャチ、ローのこと大好きだね』

シャチ「だって船長カッコイイじゃん」

『まあ、それは否定しないけど』

シャチ「船長への愛なら俺、レイに負けないぜ」

『はあ!!??/////』


思わず赤面。

シャチの方を見るとニヤリと笑っていた。


シャチ「レイ、船長のこと好きなんだろ?」

『そ、そりゃ船長だし。好きだよ?』

シャチ「バカ。恋愛としてだっつーの!」


はぐらかしていたのがバレてるのか。核心をつくシャチ。

普段はバカっぽいのにこういう時だけ彼の考えというか勘は的を射るんだよな。


『……うん、好きだよ』

シャチ「やっぱり〜」

『内緒にしててよね』

シャチ「わかってるって!」


と、顔を合わせ笑い合っていると、視線に映る1つの影。


『……誰だ…』

シャチ「!」


シャチも慌てて起き上がり、その姿がハッキリと見えた。

―――まさか………、どうして……………。


『シャチ…逃げるよ』

シャチ「え?…っと、わ!」


私はシャチの腕を掴み、ただ真っ直ぐ、振り返らず走り続けた。
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