小説エゴイストA

□年上の威厳
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「こちらはサイズやカラーのバリエーションが豊富なんです。
二人掛けで一番小さめですと、これより20cmくらい短くなりますね」



店員さんがソファの端から「これくらいかな」と右手で仕切ったので
ヒロさんが体をずらし、俺との距離が拳ひとつ分くらいに縮まった。




うん、これならいい。




「これだと狭いな」



距離が近いせいか無意識に上目遣いのヒロさん…今すぐ抱き締めて押し倒したい。




「いや、今の家具の位置や大きさを考えたらこれくらいの方がちょうどいいですよ!」




これだけ距離が近ければ急に抱き締めても逃げられないし
ヒロさんが眠たくなった時、俺にもたれかかってくるだろうし…




「失礼ですが、ご一緒にお住まいなのですか?」




店員さんの一言で現実に戻された。




「はい!けっこう長いですよね」




「まぁ…先輩後輩みたいなもので」




「あら、そうなんですか。
先輩と一緒に暮らすなんてとても仲がいいですね!
ステキな先輩で良かったですね」
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