小説エゴイストA
□先生の好きな人
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3日後−
何だか生徒の様子がいつもと違う。
俺が教室に入るとピタリと話し声が止むのはいつもの事だが、
ものすごい視線を感じる…
講義終了後や廊下を歩いている時に
「上條先生!……こんにちは」
と何かを言いかけてやめたり、
「先生はよく海外行くんですか?」
とわけのわからない事を聞かれたり…
一体何なんだ!?
ヴー…ヴー…ヴー…
差出人はわかっているが、
『今日は予定通り終わりそうなので待ち合わせは約束した時間で大丈夫です。
会えるのを楽しみにしてますね』
思わず顔が緩んでしまう。
『わかった』とだけ返事をして携帯をしまった。