小説エゴイストA

□年上の威厳
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「なぁ野分、このソファいいな」




「本当だ、カーペットもこれに合わせたくなりますね」




久しぶりに休日の重なった一日。




特に目的もなく入ったのはインテリア店。




既に一緒に暮らしているが、ここにある家具に囲まれて生活する二人が想像される。




何より周りの人たちに「俺たちは一緒に暮らしているんですよ」とアピールできるのが良い。





「いらっしゃいませ。よろしければ座り心地をお確かめ下さい」




俺たちより年上らしき店員さんがにこやかに声をかけてきた。




「あ、はい。ありがとうございます」




促されるまま二人で腰掛けてみる。




「見た目より幅があるな」


「そうですね。二人で座ってもこんなに余裕があるなんて」




ヒロさんと密着できないから却下だ。
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