異小説

□裾がほつれたから
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「弘樹様、こちらが明日の予定表です」


「あぁ、ありがとう」


午前中に勉強会、顔合わせを兼ねた昼食の後に役員会と工場の視察…


「明日も忙しいな」

「弘樹様は上條財閥の次期代表ですから。
容姿端麗、成績優秀、加えて商才もあれば期待も大きくなります。
あ、追加で明日は仕立て屋が参ります」


「仕立て屋?」


「叔母様の誕生会用に新たな衣装をと奥様から仰せつかりました」


「別に今ある物で充分なのに」


「弘樹様は自慢のご子息ですから。工場視察の後に予定しております」


「わかった、来たら部屋に通してくれ」


「かしこまりました。ではお休みなさいませ」
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