リクエスト
□「初体験」を用いて今の気持ちを述べなさい
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「宮城、明日から2日間だけ友達の家に泊まるから」
テレビを観ながら唐突な報告をされる。
「何だ？ずいぶん急だな」
急というか珍しいな。
「高校の時の友達で今は別の大学なんだけど、
『テストの結果が最悪で追試になったから勉強教えてくれ』
って頼まれた」
「何でお前なんだ？
同じ大学の奴に聞いた方がいいんじゃないか？」
「苦手科目が英語だから。
筆記試験じゃなくて会話形式のテストなんだって。
俺が留学から帰ってきた時、色々助けてもらった奴だから俺も助けたいし」
確かに会話のテストなら忍に教えてもらった方がいいだろうな。
「そうか、わかった」
今まで俺が家を空ける事はあっても忍が家を空ける事はなかった。
「俺がいなくても、ちゃんと食べろよ」
「大丈夫だ。お前もしっかり教えてこい」
元々は一人暮らしの方が長かったし何とかなるだろ。
最近は仕事も落ち着いてきたから、
早く家に帰れるし忍との時間が作れると思っていたが仕方ない。
せっかくだし明日から2日間、一人の時間を満喫するか。