小説エゴイスト@
□待ち合わせ
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『すみません、予定より遅れてしまいます。病院を出る時にまた連絡します。すみません』
メール送信終了を確認してから携帯を閉じる。
いつもこんなでヒロさん呆れてるかな…
「野分、それ終わったら帰っていいぞ」
「えっ?でも…」
「出張に行ってたチームも帰ってきたし、
今日は落ち着いてるから帰れるうちに帰っとけ」
「ありがとうございます。津森先輩」
少しでも早くヒロさんに会える。
やりかけの書類を完成させて先輩に提出し確認してもらう。
「お前は上條さんが絡むと超絶な力を発揮するよな」
「はいっ!ありがとうございます。ではお先に失礼します」
ヒロさんにメールしよう。
でもさっき『遅れる』ってメールしたからそれに合わせてるかもしれない。
振り回すようで悪いなぁ……
そうだ!先回りしよう。
いつも待ち合わせはヒロさんが早く着いている。
今回は先回りして俺がヒロさんを待ちたい。
携帯をしまい、待ち合わせ場所へと急いだ。