火の狭間
□第六章
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33.問題発生
「…いきなり問題発生かよ…」
ナルト達がバラバラに散らばってしまった頃、試験官達の間ではある問題が発生していた。
顔のない、まるでのっぺらぼうのような、死体が三つ。
(間違いない…この術はアイツの…)
プルプルと震えるアンコは、一人事の重大さを痛感していた。
アイツが、来てる。
「この草3人の証明写真を見せて!!」
「あ、ハイ!」
その顔は、凄まじい突風でナルト達を襲ってきた忍、その人だった。
「はぁ…」
何よこの森…歩いても歩いても歩いても歩いても歩いても…
「木ばっかなんですけど…」
体力とチャクラ温存のため、なまえは瞬身を使わずに木を歩いて移動し、ナルト達を探していた。
「さっきまでナルトのチャクラがこの辺に…―って、え!?」
目の前には、とてつもなくでかい蛇が、腹の部分だけ破裂して横たわっていた。
大方ナルトが倒したのだろう。
「やるじゃんナルト…てことは、ナルト達近いのかな?」
(さっきの突風のせいでやられた足を治療したし…あたしだけじゃなく、皆もきっとケガしてる…)
微かに木の間から漏れる日の光は、日が落ち始めている事を示していた。
もう夕方か…
早く、見つけなきゃ!!
加速をつけ、再びなまえは移動し始めた。