BOOK
□(^^)危険ですっ!(^^)ヒヒヒッ
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※ここに出て来る幽霊をはらう方法は友達から聞いたもので、効果があるかどうかはわかりません。(多分ないです)霊感が全くない素人が書いたフィクションです。
何故貴方はそんなにも、
いろんな物を魅きつけてしまうのでしょうか?
貴方の周りにはいつも先客がいる。
そんなに肩に人を乗せて重く無いんですか?
ほら、気をつけてください。
窓に張り付いて貴方を監視している人もいますよ。
いつか死んでしまうんじゃないでしょうか?
僕はそれが心配です。
「どうした?幽谷。」
「どうしたはこちらの台詞ですよ、円堂。」
ニコニコと何も知らない笑顔。
とても可愛らしいのですが、
周りの余計な物達が雰囲気ぶち壊しですね。
「…幽谷、何見てんの?」
「貴方に纏わり付いている霊です。」
「はぁああああああ!!」
そんなに素っ頓狂な声をあげないでください。
もっと寄って来るじゃないですか…。
あぁ…ほら。
寄って来た。
「ゆっ…幽谷。俺そうゆうの無理なんだけど…。」
珍しく瞳を潤わせふるふると震える姿は何とも小動物的な姿で可愛らしい。
「幽谷…なんか…肩…重い。」
いきなり生気の抜けた顔になった円堂。
肩には首の無い男達が乗っている。
その後ろには今までに感じた事の無いような強い殺気を持った霊が見える。
「少し、ヤバいですね。」
たらーっと冷や汗が
「円堂、歩けますか?
こちらに来なさい。後ろを見てはダメです。」
「う、うん……。」
だるそうにゆっくりこちらに来る円堂。
後ろで幽霊達がヒヒヒッと不気味な笑みを零している。
円堂は僕の前に来て止まった。
「そうです…。では、目を閉じてください。」
ゆっくり目を閉じた円堂に肩を軽く二回叩いてあげると、肩に付いた幽霊が後ろに下がって行った。
「目を開けて大丈夫ですよ」
「本当…?」
ぱちっと目を開いた円堂。
その時だ、
「うわあああんっ怖いだろっ!馬鹿ああ!」
いきなりギュッと抱きしめられた。
「なっ…大丈夫ですよ。もういませんよっ」
頬が熱くなった。
本当はまだいらっしゃいますけど…。
後始末は三途にでも頼んでおきましょう。
「さあ、円堂。それより部室から出ましょう。」
まずは円堂をここから遠ざけなければ…。
また憑いて来られたりしたら困ります。
部室から出ると円堂の体調も良くなったみたいで何よりです。
「円堂、何かあったら僕に連絡してください。」
そう言って携帯電話の番号がメモられている紙を渡す。
「わかったっ、ありがとな!幽谷」
その後
キスをお礼に貰いました。
親切はしてみる物です。
こんな事でキスして頂けるのなら、幽霊なんてはらわずそのまんまにしておけば………なんてね。
[END]