+小説+


□僕の執事様
1ページ/4ページ

僕は美晴。

「美晴様、終わりましたよ」
 
(…今日も完璧…)

一応、葵の主人。

「ねぇ、敬語ヤダ…気持ち悪い…」
「折角俺様がお前を持ち上げてやってんのに
 お前は…」
「だって葵、そんな感じじゃないじゃん…
 先輩や先生にも平気で…」
「何か?」
「…いえ…何でも…」

葵は超お金持ち。
僕は貧乏。
それなのに何故、こんな関係なのか。
言い出したのは葵。


〜数日前〜
「お母さん、大丈夫?」
「それより、学校は?」
「お母さんが倒れたっていうから…」
「そう…」
「お母さん!!」
「優香…」
「お母さん、大丈夫!?」
「大丈夫よ…」
「…お母さん。僕、学校辞める」
「何言って…」
「お母さんにこれ以上、負担かけられない」

これは、前から決めてたこと…。

「入院の手続き、してくるね♪」
「美晴…」

本当は学校にも行きたいけど、
バイトを増やさないと生活出来ない…。
でも、時間がない…。

「健気だねぇ」
「っ!!」

和泉 葵…。
学校一の金持ち…。

「何しに来たんだよ…」
「鞄を届けに」
「何でお前が…」
「お前?俺様に向かってお前だと?」

ナルシスト…。

「お前に用があって来たんだよ。
 佐野 美晴」
「何の用?言っとくけど同情とかでお金を
 とかならやめ…」
「違う違う。売ってもらいに来たんだよ」
「…売る…?」
「そう。売る」
「何を…?」
「お前の体」

僕の…体…?

「聞くだけ聞いてみないか?俺様の話」
「…分かった…」

僕達は喫茶店に入った。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ