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□僕の執事様
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僕は美晴。
「美晴様、終わりましたよ」
(…今日も完璧…)
一応、葵の主人。
「ねぇ、敬語ヤダ…気持ち悪い…」
「折角俺様がお前を持ち上げてやってんのに
お前は…」
「だって葵、そんな感じじゃないじゃん…
先輩や先生にも平気で…」
「何か?」
「…いえ…何でも…」
葵は超お金持ち。
僕は貧乏。
それなのに何故、こんな関係なのか。
言い出したのは葵。
〜数日前〜
「お母さん、大丈夫?」
「それより、学校は?」
「お母さんが倒れたっていうから…」
「そう…」
「お母さん!!」
「優香…」
「お母さん、大丈夫!?」
「大丈夫よ…」
「…お母さん。僕、学校辞める」
「何言って…」
「お母さんにこれ以上、負担かけられない」
これは、前から決めてたこと…。
「入院の手続き、してくるね♪」
「美晴…」
本当は学校にも行きたいけど、
バイトを増やさないと生活出来ない…。
でも、時間がない…。
「健気だねぇ」
「っ!!」
和泉 葵…。
学校一の金持ち…。
「何しに来たんだよ…」
「鞄を届けに」
「何でお前が…」
「お前?俺様に向かってお前だと?」
ナルシスト…。
「お前に用があって来たんだよ。
佐野 美晴」
「何の用?言っとくけど同情とかでお金を
とかならやめ…」
「違う違う。売ってもらいに来たんだよ」
「…売る…?」
「そう。売る」
「何を…?」
「お前の体」
僕の…体…?
「聞くだけ聞いてみないか?俺様の話」
「…分かった…」
僕達は喫茶店に入った。