思い出宝箱

憧れのセーラー服
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 さっきまでの喜びはどこにいったのか、まるで天国から地獄に突き落とされた気分でした。 

 お母さんは「セーラー服は着にくいから、ブレザーのほうが絶対にいいよ」とか「セーラー服は古いんだよ」とか言っていましたが、それは着たことのある人の意見で、夏服を見るとどう考えたってセーラー服のほうがかわいく見えちゃうのです。

 せめて、ブラウスに赤いリボンでも付いていたら、少しは気分が違ったかもしれません。


 ちなみに、セーラー服は白いリボンが西中、赤いリボンが南中。

 のちに、西中と南中出身の友達に「セーラー服は見た目はかわいいけど、脇にチャックがあって着たり脱ぐのが大変だったよ」と、お母さんと同じ話を聞くことになるのですが。


 しかし、一度は着たいもの!

 高校ではセーラー服の学校に行こうと思いきや、お母さんの言うように古いのか、どこの学校もブレザーでした。

 ああ、なんて悲しいんだろう。憧れのセーラー服。少しでも学区が違えば、着れたであろうセーラー服。

 このセーラー服の思い出は、今でも悲しい思い出のひとつです。



【終】

2012.02.24


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