WJ

□ハグにまつわるエトセトラ
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Ver.黄火

「火神っち、火神っち!」
「うおっ!黄瀬!?おま、いきなりタックルかますんじゃねぇよ。驚いただろうが」
黄瀬と火神の身長はほとんど変わりない。
どちらかといえば黄瀬の方が細身だが、それでも力は火神よりもある。
「へっへー!火神っちを補給っス!」
「何だ、補給って」
「そのまんまの意味っスよ!はあー、落ち着く〜」
満面の笑みで抱きつく黄瀬は、主人に甘えまくる犬のようだ。
実際周囲の人間には、彼のぴんと立った耳と千切れんばかりに振られる尻尾が見えている。
「ま、いいや。マジバの後いつものコートでいいか?」
「いいっスよー!火神っちに会うのと、火神っちとバスケするのが俺の一番の楽しみっスから!」
背中に黄瀬をひっつけたまま何事もなかったかのように歩き出す火神を、他の部員達が生暖かい目で、周囲の人間が奇異な目で、一部の女子が期待を込めた目で見ていることに、当事者だけが気付いていない。
「あ、今日ウチの親帰り遅いんで、晩御飯は火神っちの家で食べてってもいいっスか?」
「おー、いいぞー。なら帰りにスーパー寄ってっから。お前何食いてえ?」
「肉じゃがっスかねー」
「肉じゃがー?あ、じゃあカレーな」
「何で!?」
「期限切れそうなルーがあっから」
「あー、なら仕方ないっスね。カレーでいいっス」
家でご飯まで食べる仲なのか!?とか、肉じゃがって手作り!?とか、カレーでいいんだ!?とか、突っ込みたい、もとい喰いつきたい(一部女子が)ところが色々ありすぎる二人の会話が遠ざかっていく。

「砂糖菓子にメイプルシロップかけたくらい甘々の黄火本できるわ、コレ」
「黄火で幸せ家族本とかどうです?子供は火神君似の女の子と、黄瀬君似の男の子」
「黄瀬君と息子で火神君を取り合うわけね」
「娘も参戦です」
「隣人はキセキね」
「外にはキセキ、内には子供。黄瀬君に心休まる時はないですね」
「もう、愛され火神君総受け本でいいかしら」
「お前ら、甘々と幸せはどこにいった?(主に黄瀬の)」


終わる。

監督は腐女子。黒子は腐男子。キャプテンは以外に常識人。
黄火は話浮かびやすい気がします。
火神大好きを隠さない黄瀬と、友人感覚の火神。
まだ告白してない段階か、もしくはふっきれて受け入れちゃってる段階ですかね。
黄+火だと、ナイスコンビ。
黄火だと、黄→→(←)←火。
黄瀬の方が火神好きに見えて、同じくらい火神も黄瀬好きだよ、的な感じかな、と。
見えない(←)が重要だと思います。


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