捧げモノ

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『素直じゃないのに可愛いとか反則だと思う』


本日は快晴。学校は休み。ついでにいうと部活も休み。
さて、何をしようか?などと考えるまでもなく、今日火神は黒子と黄瀬とストバスをする約束をしている。
「よ」
「こんにちは」
火神が待ち合わせ場所に行くと、黒子が先に着ていた。声をかければ、読んでいた本を閉じ鞄にしまう。
「後は黄瀬だな」
腕時計で確認すると、待ち合わせにはまだ少し余裕があった。
ポケットに両手を突っ込み後ろのオブジェに背を預ける火神は、日本人男性としては高い身長と、鮮やかな髪の色も相まって、よくも悪くも非常に目立つ。そんな火神と地味で目立たない黒子の組み合わせは、さぞかし周りから奇妙に見られていることだろう。
実際は黒子の存在に気づいた人はほとんどおらず、横目でちらりと火神を見るか無関心に彼らの前を通り過ぎていくだけなのだが。


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