Unlimited time


□act:3 一緒でも
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「うわぁ…!」


ビルが立ち並び、夜を照らす。

ここは機械都市・グリッター。




act:3

一緒でも




アリア達がグリッターに足を踏み入れると、どこからか小鳥が飛んできた。

「リリー!」
「リリー?」
「うん。逸れちゃった仲間の」


エメラルドはふーんとリリーを両手にのせる。

「かわいいねっ」


エメラルドがそう言うと、リリーは嬉しそうに、ぱたぱたとエメラルドの頭の上に止まった。
エメラルドは照れたように笑う。

「リリーがいるって事はみんなもう着いてるんでしょうか」
「そういうことだよね」


リリーが前をぱたぱたと飛んでいる。案内してくれるのだろう。
3人は辺りを見回して歩く。

エメラルドとシオンは見たことのない世界に目を輝かせる。


「二人とも」

アリアが声をかけると、エメラルドとシオンははっとしてアリアの方へ駆ける。
アリアは「ここみたい」と小さな宿を指差す。
3人は宿の中へ入り、部屋の場所を聞き、部屋を探す。


「あ、みんな!」

部屋への道を進んでいると、こちらへレン達が向かって来るのが見えた。


「どうしたんですか?」
「今から夕食だよ。みんなあれから何も食べてないだろ?シオン達も行こう」
「…うん、そうだね」

頷いて、レン達の後をついていく。
カノンがエメラルドの方を見て、それからアリアを見て首を傾げた。


「ブルーム林で会ったんだ」
「エメラルドです、こんばんは」

エメラルドが小さく頭を下げて笑う。カノンもお辞儀をした。

「一緒に夕食、いいよね?」


アリアが聞くと、カノンは「もちろん」と答えた。
宿を出ると溢れる光はいかにも機械都市で。





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