□46
2ページ/5ページ


自室のドアをノックなしにバンと開き、ソファに座って読書をしていたと思われるこちらを見て少々驚いているお目当ての人物に間髪入れずに抱きつく



「なっ!!」



「島が見えたよ、ロー!」



その言葉に少し目を見開いた後、満足げにそうかと笑うロー



・・・だったが、すぐに不機嫌そうな顔に戻り、私をほったらかしに読書を再開してしまった



「・・・。ねー、ロー。怒ってる?」



何を怒っているのか分からない時は真っ直ぐ聞いた方が良いですよって、前にクロウが言ってたことを思い出し、意を決して実戦・・・




「・・・。」



してみたけど、無視された



いやこれ、もしかして原因私にある感じなのかな・・・



昨日はずっと機嫌普通だったし、・・・だとすれば見張り役やる前の朝だけど・・・、




・・・。うん、クロワッサン食べて紅茶飲んだことしかやったことないや



・・・。いやいやいや、ローがこんなに怒ってるからにはきっとなんかしちゃったんだろう



「ロー・・・。原因、私?」



「・・・。」




・・・。またもや無視!



いや、ポジティブになれ私!!


これはきっと無言の肯定ってやつだ!!



さっきだって、『言わなくてもお前だったら分かるだろ』みたいなラブラブバカップルのようなもの・・・



よっし!!なんかそう考えたら元気出てきた!



よし、こうなったら喋ってくれるまでとことん話しかけるぞ!



私はローから手を離し、ソファの手をかけるところに膝をついて、仕切りに話しかけた



「ねえねえロー、なんで機嫌悪いのー。
ねえー、ロー。ねえねえ、なんでなんで?
ねえ、ろ「うぜえ・・・」あうっ・・・」



ぱちんとでこぴんをされた



ちくしょう、指が長いせいかめちゃくちゃ痛かった・・・。覇気つかってるって思うくらい



って言うか、仮にも恋人にうざい発言とは・・・



・・・。いや考え直してみたら、確かにウザかったな自分




.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ