Jewel Honey

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「くくっ、からかったのは悪かったよ。だから機嫌直せって・・・」



"それとも本当に手を出して良いのか"と耳の側で色気たっぷり低温ボイスで囁かれればもう赤くなるしかない




「そんな顔するなって、こっちは我慢してるんだ。いつ切れるか分からないか細い理性の糸が無理矢理かき抱いちまいたいのをかろうじて抑えてるんだ」




「っあ、な、なんでそんな恥ずかしくなることばっか・・・」




「本当のことだ、ほら・・・」



ぎゅうっと抱きしめられ顔を胸に埋める形となった私




「ちょ、ちょっと・・・」




「速いだろ心音、お前といるといつもこうだ・・・」




「あ・・・」



言われてみると確かに速い



壊れるんじゃないかってぐらいのスピードだ




「好き、だと心音って速くなるの・・・?」




「まあ大概な、」




「じゃあ・・・」



トラファルガーさんの腕を解き、膝をついて立ち上がりそのままむぎゅっとさっきの彼のように抱きしめた




「は、な、なにやって・・・」


当然、胸の中に彼がいる状態だからくすぐったいし何より目茶苦茶恥ずかしい




「私があなたといると速いのは私はあなたが好きなせい・・・?」




自分じゃ分からない



大体、ガイルにトラファルガーさんを馬鹿にされたときだって普通なら他人って割り切ってるから平常心のはずなのに思いの外ブチギレちゃったし



この人に抱きしめられると落ち着くし



この人の匂いは好きだし・・・




それは認めるけどでも・・・、




この人に感じる感情はあの人に感じていた感情とはどこか少し違う





「ああああ、もうわかんないよ・・・」




唖然としているトラファルガーさんから腕を離し、一人悶々と頭を抱えた




その時だった、




トントンと言うノックの音と共にシャチですと言う声、




「入れ」



トラファルガーさんは唖然とした顔からいつもの仏頂面に戻ると素っ気なく言った




「あ、船長・・・っ、リオ!!起きてたのか」




ぐいっと食いつくシャチさん




「今さっきなんか煩くて起きた。なんかやってるの?」




「宴だよ宴!!朝のガイルとの戦いで食材も金も目茶苦茶手に入ったからな」




ああ、だからか・・・



小さな窓からちらりと甲板を見ると確かに皆たのしそうにご飯を食べていた




「それでおれ船長とお前呼びに来たんだよ」




行くだろ?と言う言葉に目をぱちくりとした




「行ってもいいの?」




「お前、一番働いた主役が来なくてどうするんだよ!!」



念の為、トラファルガーさんをちらりと見つめれば頭をぽんぽんと撫でられた



「トラファルガーさん行く?」




「お前が行くなら行ってもいい・・・」




トラファルガーさんの言葉にふふっと笑い、なら行くと答え立ち上がった




「実は凄いお腹減ってたの、よし食べるぞーっ!!」



振り向いてにこりと笑う




そして三人で部屋を出た





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