アルビノガール

□18時間目
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「なんで、ここに・・・。っていうか・・・、窓・・・」



震える唇からやっと出た言葉



「悪いな、割れた。・・・それよりなんで居留守なんてしやがった」



トラファルガーが一歩、また一歩と歩く度、割れたガラスが更に割れる



割れた・・・って・・・




―ぱりん、ぱりん




「あなたが、割ったんじゃない・・・」



―ぱりんっ



いつのまにか、トラファルガーは目の前にまで来ていた



「だから、謝っただろ。悪いっ「っ、怪我したら、どうするつもりだったのよ・・・!!」っ!!」



トラファルガーの服を掴み、ぎゅうっと抱きつく



自分でもなんでこんな行動とったのか分からない



一つ言えるのはこの時私は理性的ではなかったってこと




「アリア・・・?お前、泣いてんのか」



目の前のトラファルガーの目に映る私は涙でぐちゃぐちゃだった



そしてトラファルガーはと言えば、そんな私を見て目を見開き驚いていた




「あなたが傷ついたら、悲しむ人が沢山、いるじゃない・・・!!それなのに、こんな馬鹿げたこと・・・」




「・・・それ、昔もお前に言われた。

それに馬鹿げてはねえよ。お前の様子がおかしかったから、お前が泣いてたから、理由なんざそれで十分だろ」



!!



宥めるように私の頭を撫でるトラファルガーは酷く穏やかで・・・



「バカ・・・。本当にあなたは、バカね・・・。・・・私なんかのためにそんなこと、するなんて・・・。」



「お前だから、するんだよ。自分を過小評価するのはやめろ。
おれはお前以外のためにはこんな危ねえことはしない」



とくりと跳ねる正直な心臓



「・・・めて、」



「は・・・?」



「やめて、って言ってる、の・・・。そうやって、期待を持たせるようなこと、言わないで。


トラファルガーにとって、軽い言葉でも、他の人にとっては・・・、私にとっては・・・、っんぅ!?」




がしりと頭を捕まれたと思えば、次の瞬間には私の目にはトラファルガーでいっぱいだった






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