アルビノガール

□7時間目
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「なんだそれ、汚ぇな・・・」



パーティーが終わるとおじいちゃんの計らいでトラファルガーは私の家に泊まった



そして朝になり大変不快だがこのように2人で登校してきたわけなんだけど・・・




「・・・。」



自分の中に入っていた生ゴミの入った袋を人差し指と親指でつまみあげれば腐敗臭



・・・まあこうなるのは薄々予想してたんだけど



溜息をつき、ぽいとごみ箱目掛けて飛ばせば、放物線を描きぼすりと入る



トラファルガーはその様子を不思議そうに見ていた



「おれのせいか?」



「・・・まちがい、なく」



教室へ歩を進めれば、トラファルガーが隣にくる



ちらちらとこちらに向けられる視線がうざい



大方、あのニュースのせいだろう



「お前は、・・・おれを責めないのか」



「責めて、欲しいの?
・・・別に、気にしてない。こうゆうの、・・・慣れてるし」



それに、と続ける




「今回のことは、私にも、責任、あるから・・・」



婚約を断るという選択も私には出来た



だが私は了承した、その背景にはおじいちゃんが関係してはいるが決めたのは確かに私だ



そんな私を訝しめに見るトラファルガーだったが、



「・・・変なやつ」



悪態をつきながらもその表情は穏やかで、少し魅入ってしまった



・・・この人は本当によく分からない



冷たい目をしたと思えば、こんなふうに暖かい表情もする



一体どっちが本当の彼なんだろう



わからない・・・



わからないから知りたい・・・



!!!

私はこいつのことが知りたいの・・・?




自分の心の中の新発見に驚きつつ教室に入ればざわざわ、ひそひそと陰口を言いこちらを見ては睨んでくる女子生徒達



「よっ、ご両人!!見たぜニュース」



あーはっはっ、と大笑いしながら絡んでくるピンク髪をじとっと睨む



「あははっ、そう睨むなよ。

最近のお前、ユースタスのやつとつるんでねぇなって思ってたらいきなりトラファルガーと婚約なんて聞いてあたしもびっくりしてんだから」



尚もニヤニヤと締まりのない顔で私とトラファルガーを交互に見る、中学時からの仲のジュエリー・ボニーにはあと溜息をつく



「その言い方、だと、私がキッドと、仲たがい、してるみたい、だから、よして・・・」



「えっ、違うのか!!」



「ちが、もごっ・・・!!」



違うと反論しようとした時、何故かトラファルガーが私の口を手で覆ってきた



そして彼はニヤリとボニーにほくそ笑んだ




「ジュエリー屋の言う通りだ。こいつはユースタス屋なんかじゃなくおれを選んだ」



周囲に聞こえるような大きな声



彼の声に周りが一層ざわつき、私を睨む視線も強くなった



「もごっ、もがっ!!(ふざけんな!!)」



「フフ、なんて言ってんのか分からねえな・・・」





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