アルビノガール
□6時間目
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扉を開けるとむせ返るような人、人、人・・・
よくまあこんなに集まったもんだ
その内の幾人かは私達に気付き、張り付いた笑みを浮かべやって来た
「こんばんはアリア様。この度はご婚約おめでとうございます」
「母君に似て相変わらずの美しさですわね」
にこにこと媚びを売ってくるどっかの企業の社長夫妻に顔が引き攣りそうになるがぐっと堪えて、口を開く
「・・・この度は、来ていただきありがとうございます。何も、・・・できませんが、どうぞゆっくりしていってください・・・」
そして軽く会釈すると、ローの腕を掴みおじいちゃんの方へ足を進めた
途中幾度となく声をかけられたが常套句をならべ軽くスルーした
「くくっ、お前はこういう場は向いてねえな」
にやついてくるトラファルガーにムカつく
一発殴りたいけどそんなことしたらおじいちゃんに怒られるし・・・
「おじいちゃん・・・」
大人3人に囲まれていたおじいちゃんを呼べば、ん?と優しく振り返った
「ああ、着替え終わったのか。その赤いドレスとても良く似合っているよ。流石、私の孫娘だ」
優しく笑いながら頭を撫でてくるおじいちゃんの後ろから、見慣れた赤い髪がひょっこりと顔を覗かせた
「よおアリア!!久しぶりだな」
人好きのされそうな屈託のない少年のような笑顔を浮かべる彼に思わず苦笑いする
「久しぶり、シャンクス・・・」
私も軽く笑うとわしゃわしゃと髪を撫でられた
「おい、シャンクス!!レイリーさんの大切な孫娘に何してやがるってんだ!!」
そんなシャンクスを静止させたのはこれまた見慣れた赤っ鼻
っと、赤っ鼻なんて言うとすごく怒るんだった・・・
「なんだよバギーお前もアリアの頭撫でたいのか、仕方ねえなほら・・・」
両脇にシャンクスの手が入れられ持ち上げられるとそのままバギーの前でぶらんぶらんと揺れていた
「・・・ッ、バカかァお前!!なんで更にぞんざいに扱うんだっ!!もっと丁寧に扱え。そしてその持ち上げてる手を離せ」
「やーだね。誰がお前なんかの命令を聞くか」
私を挟んで勃発したケンカ・・・
この二人は仲良いんだか悪いんだか・・・
はあ、と溜息を一つ吐くとハハハッと笑う声
「シャンクスもバギーもこんな祝いの席でケンカはやめろ。レイリーだって困ってるじゃないか」
そう言ってシャンクスから私を下ろさせ、ニカッと笑う男
おじいちゃんの親友の・・・
「ロジャーさん、こんばんは。エース、元気・・・?」
ゴール・D・ロジャーさん、おじいちゃんの会社と同じくらい大きな会社を経営する凄い人で私の叔父に当たる人だ
ちなみに2個上のエースは従兄弟
「ハハッ、元気すぎて困るくらいだ!!本当はここに来たがってたんだが部活が忙しいらしくてな・・・」
「エースの部活は・・・、全国の常連、だからね」
「フン、良く言うな。大方お前の顔なんて見たくないとでも言われ断られたんだろ。エース君は反抗期並びにエドワード・ニューゲートに心酔してるからな」
親父と笑顔で呼んでいたぞなんて悪態をつくおじいちゃん
「レイリー何故それを知ってるんだ!!」
しかも図星か・・・
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