アルビノガール

□5時間目
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放課後になりキッドの誘いをまた断って、私はキッドに見つからないようにこそこそと黒塗りの車に乗り込んだ



私の隣のシートにはこそこそしなければならなかった原因の自称婚約者のトラファルガー



黙っていれば、本当にかっこいいのに勿体ない・・・



私の視線に気づいたのかトラファルガーは小さくん?と言葉を零し、にやりと笑った



「何見とれてんだ」



「・・・別に、」



ぷいと顔を反らせばくくっと言うムカつく笑い声が聞こえた




「別にってことは見とれてたんだよなあ、アリアちゃん?」



「・・・否定は、できない」



目も合わせないままそっけなく言っても奴は笑うばかりだった




「くくっ、やけに素直じゃねえか。なんだ嫁になる気にでもなったのか」




「・・・そう思いたければ、勝手にして」



どうせあなたも私を理解してくれない



別に理解して欲しいわけじゃないけど・・・




「・・・何考えてる」




笑っていたトラファルガーはそこにはいなく、代わりに目を鋭くして睨みつけてくる彼がいた



「・・・別に。
大したこと、考えてない・・・」




「うそつけ、・・・ユースタス屋のこと考えてんのか?」




・・・はあ?



こいつは何言ってんだ・・・



「今は・・・、キッドのこと、考えてないよ」



「今は、ってことはいつもは考えてんのかよ」



いや、だから何故ふて腐れる・・・




「まあ、一緒にいるし、確かに、キッドばかり考えてる、・・・かも」




今頃はゲームセンターでキラーと遊んでいるであろう彼を思い浮かべてはふふっと笑う



「・・・あっそ」



眉間にシワを寄せた彼はそれ以降何も話さず、結局彼が口を開くのは目的地についた後だった



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