番外編
□まったりしましょ
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「この島は温泉で有名らしいな」
「おんせん?」
ペンギンさんの言葉に首を傾げるシャチさん
「身体に良いお湯が地下から湧いているんだよ。で、そのお湯で大きなお風呂を作るの」
お風呂という言葉にライトとベポの獣コンビはうげ、と声を漏らした
「風呂かよ・・・。別に興味な・・・、あっ、もしかして男女同じ風呂とか!?」
「う、うーん・・・、どうかな。場所によってはそういうところもあるけど・・・。こういう温泉を生業(なりわい)としている場所は分けてあることが多いよ」
「なんだー。つまんねえな・・・。ってかお前詳しいな」
「ドフラに何回か連れていかれたことあるの。・・・あの人が権力使って貸し切りにしてね」
「へえ・・・。初耳だな、そりゃ」
ぐっと突如後ろから首に何かが巻き付いてきた
それが人の腕だということに気づいた時にはローの顔がすぐ隣にあった
「上陸準備終わったの?」
「もともと持ってくモノがすくなかったからな」
「船長、船長は温泉行くんスか?」
「リオが行くならな。お前らはどうする。2日後の出発までは自由にしていていいぞ」
「んじゃ、おれは酒場で姉ちゃん引っ掛けて来ます。ペンギンは「温泉。」あっそ」
即答するペンギンさんにはあと溜息をつくシャチさん
「おれも風呂はなあ・・・。ライトと一緒にその辺ぶらぶらしてるよ」
優しく笑うベポにライトは笑って抱き着いた
「ならば僕もそちらに行きましょう。リオももう一人で湯浴みくらいできる年ですからね」
ふふっと笑うクロウ
その言葉にぴくりとローが鋭く反応した
「クロウ・・・。爆弾落とさないでよ。そしてこれ私の黒歴史暴露パターン?」
「ああ、そうだな。じっくり聞かせてくれよ、リオちゃん?」
肉食獣の様な鈍い光を目に点すロー
「あー・・・。まあ、そのさ・・・。貸し切りっていうことで私とドフラ、一緒に入ってたのよ。
あ、二人きりじゃなくて違う浴槽に別々に入ってたよもちろん。タオルも巻いてたし。・・・そんでもって、ドフラの浴槽は美女たちで埋まっててさ、一人で淋しかったからよく世話役だったクロウと二人で入ってたのよ」
子供の時の話だよ、と笑うけれど彼は腑に落ちないような顔をしている
「ふふっ、あまりリオを虐めないでくださいね。では僕たちはこれで」
手をひらひらとふりベポとライトを連れていってしまった
ちくしょー、爆弾落とすだけ落としといて自分はエスケープかい!!
ちゃんとこの肉食獣の処理していけよー!!
「と、とにかく私たちも温泉いかない?私、早く温泉入りたいなー・・・、なんて・・・」
「・・・はあ。分かった。行くぞ、ペンギン。じゃあなシャチ」
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