Jewel Honey
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ベポとライトと一緒に甲板でお昼寝をした後、ライトと手を繋ぎ食堂に行くとコーヒーを片手に新聞を読むローの姿、そしてその隣に座るヒドラ
フロートとハートが混ざっているなんて数日たった今でも違和感があるわ・・・
「あらリオ、ライトいらっしゃい。何か作ろうか」
エプロン姿のレモンがにこにこと話しかけて来た
「じゃあアイスティー飲みたいな」
「私はさくらんぼのジュース!!」
ぴょんぴょん跳ねるライトを見てふふっと笑うレモン
そして了解、とキッチンへ向かって行った
「なーに、見てんの?」
がばりとローに後ろから抱き着いて新聞を見れば細々とした文字
うー、あんまりこういう難しいの好きじゃないなー・・・
「昼間っから積極的だな、まあ大歓迎だが。・・・皮膚に残った傷を消す治療の仕方が書いてあったんだ」
ほら、と見せてくるロー
「へー、忘れてたけどローってお医者さんなんだよね。新しい治療法が見つかったわりに楽しくなさそうだね」
「忘れてたとはなんだ・・・。その治療法が馬鹿げてるんだ。一つの傷を消すために希少種のウミアカガエルを50匹殺さないといけない」
50匹のカエル・・・
うじゃうじゃいるのを想像したら身の毛がよだった
「それは、なんと言うか・・・。キモいね」
「はっ、低能な発言だな」
ヒドラはゴミを見るかのような目で私を見て来た
うう・・・、酷い。
「そんなに取ったらカエル、いなくなっちゃうんじゃないの?」
ライトがこてんと首を傾げた
「当たりだ、ライト」
よしよしとライトの頭を撫でるヒドラ
あ、こうやって見ると親子みたいで微笑ましい・・・
「出来る10歳に出来ない20歳・・・、お前は一度ライトに常識を教えて貰ったほうがいいんじゃないか?」
「毒ばっか吐かないで!!うわーん、ロー!!」
ぎゅいとさらにローを抱きしめた
くくっと笑ったローは私をなだめるように頭を撫でる
そしてコーヒーを置きヒドラに向き合った
「あまりおれのリオを虐めてくれるなよ」
「虐めじゃない調教だ」
あれ、私ペットだったの、人間じゃないの?
「なるほど、それならこんどから調教はおれがするから手を出すな」
なあ、リオ?と耳元で囁かれてはもう赤面しかしようがない
「?リオちゃん真っ赤。熱でもあるの」
「バカは放っておいてやれライト。さ、お前はこの問題集を解け」
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