Jewel Honey

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小鳥のさえずりで目が覚め、となりでまだ眠っているローの頭をくすりと笑って撫でる



「ふふっ、ちくちくしてる・・・」



「・・・上機嫌だな、リオ?」



!!



突然目が開いたと思ったらすぐに私の右手首を掴んだロー




「あ、もしかして起こしちゃった?ごめん・・・」



「謝ることねえよ、むしろお前が起きる前からおれは目を覚ましてたからな」




・・・。




「寝たふりしてたの?」



「まあそういうことだ。お前が何するかと思ったんだが、まさか髪を撫でてくるとは・・・」




はあと溜息をつくロー



「あ、ごめん。いけなかったかな?」



「いや悪くねえよ。ただキスの一つや二つしてくれんのかと思っただけだ」




・・・。



「ローの変態・・・」



「男はみんなそういうもんなんだ。・・・で、どうする」



ニヤリと怪しく笑うロー



何がと聞き返せばさらに笑みを深くする




「してくれんのか、してくれないのか?」



・・・、



「はあ・・・。目、つぶって?」




珍しく素直に目を閉じたロー



その頬に優しく手を沿えると、彼の唇に一つ口づけを落とした



「触れるだけか・・・」



「ディープは勉強中。だから今は我慢して?」



「ははっ、なんだよ勉強中って。誰に習うつもりだ?」




私の髪を弄りながら意地悪に笑うロー、その瞳は揺れることなく私を映し続けていた



分かってる癖に聞くんだよね・・・




「そうだなあ、目の前の変態さんにでも習いましょーか・・・」




私がそういえば満足そうにニイと笑い顔を近づけるロー




「じゃあ今日の授業を『ドンッ』っ!?」



突然勢いよく開いたドアの音に飛び起き、戦闘体制を整えた



キスを邪魔されたせいかローは少し苛立ち殺気立っていた




だが、ドアから出てきたのは私が思いもしない人物で・・・





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