Jewel Honey
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ぽかぽかとして温かい気候に眠気を誘われる今日この頃
この間の島から出てもう一週間経った
ロゼッタさんと離れるのは少し寂しかったけど、私の熱烈告白の地から去れたことはちょっとほっとしている
だって一週間経っても恥ずかしいものは恥ずかしいし!!
「うわっリオ暴れないでよ!!」
抱きまくら代わりに甲板にいたベポを使っていたんだけど急に興奮してベポのお腹でのたうちまわったらベポがくすぐったいのか身をよじった
「ごめんごめん」
「もう、寝るならちゃんと寝なよ。不寝番で眠いんでしょ」
「うん、ぽかぽかして眠い」
ふあ、と欠伸をしてベポのモフモフとした身体に頬を寄せた
「でも、本当に寝るならキャプテンの部屋に行けば?こんなところで寝たら風邪引いちゃうよ」
・・・。
勿論、私も甲板で寝るよりトラファルガーさんの部屋(兼私の部屋)に行った方がいいとは思うのだけど・・・
トラファルガーさん、最近スキンシップ激しいんだよなー・・・
心臓が持たないよ、毎回あれじゃ・・・
「ベポがあったかいからベッドより気持ちいいからいーの」
まさかベポにドキドキするから眠れないなんて言えず適当にごまかして笑った
「キャプテンもあったかいよ?」
・・・。
「いや、あの人はどっちかって言うと冷た「へえ、なら温めてくれよ。勿論、お前の身体で・・・」っ、と、トラファルガーさん・・・」
ベポのお腹から顔を上げ見上げれば上下反転したトラファルガーさん
相変わらず悪戯っ子のように笑っている
「キャプテン!!調度良かった。リオ連れていって、ここで寝ちゃって風邪引かれたらやっぱり困るし」
ベポオォォオオッッ!
君なんてこと言ってくれちゃってんの!!
ほーら、トラファルガーさんめっちゃ悪どい顔して笑ってるよ
サタンだよ、サタン!!
「ああ。分かった、まあもとよりソレを持って帰るために来たからな」
え、私まさかのソレ扱い・・・?
そしてお腹に腕を回されたかと思うと不意に感じる浮遊感
あっは、私飛んでるー☆
「ちょ、ちょっとトラファルガーさん下ろして!!」
私を小脇に抱えて歩き進めるトラファルガーさんの腕をぱしぱしとはたく
「浮気してた罰だ。精々、恥ずかしがれ」
「何その地味な罰!!しかも無駄に精神的にくるし。って、その前にまず浮気してないよ!!」
「・・・おれよりも先にベポと会ってたじゃねーか」
拗ねたような口ぶりのトラファルガーさん
うん・・・、あれだ。なんかすごく抱きしめたい
「ふふっ、熊のベポにまで嫉妬するの?」
「熊だがあいつだってオスだ。・・・何笑ってんだよ」
「ふふふっ、いやトラファルガーさんかわいいなーって。私、トラファルガーさんのそういうところに弱いのかも・・・。どんな無理難題でさえ聞いてあげたくなる」
くすくす笑っていると、低くへえと楽しむような声
「お前余裕だな・・・、じゃあ聞いてもらおうじゃねーか、無理難題ってやつ」
「え゙・・・」
ニイと笑ったトラファルガーさんにぽいと投げられ、ぽすり間抜けな音を立てる背中にあたる柔らかい感触に少し嫌な予感がしているのは気のせいじゃないと思う
「い、いつの間に部屋についてたの・・・」
「お前が機嫌良いことをいいことにさっさと連れて来た、よっと・・・」
「いやいやいや、"よっと"じゃないでしょ。何マウントポジションとってきてんだよこの野郎」
手首をがっしり捕まれ、私に馬乗りになるトラファルガーさん越しに見える天井・・・
はい、ピンチー。
私の純潔がいますぐにでも汚れそうでーす
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