Jewel Honey
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ログがたまり、泣く子供達をあやしてクレナチス村から去ったハートの一行
彼らと一緒にいるのも一週間経って私は一部を除き大分馴染めて来たんだと思う
・・・思うけどさ!!
「こういうのは慣れないよねー・・・」
私の唯一の睡眠時間である昼寝、始めは一人で寝ていたはずなのに起きるとトラファルガーさんが必ずと言っていいほど私を抱きまくら代わりにして眠っている
まあ、ここはトラファルガーさんの部屋だから仕方ないっちゃ仕方ないけどさ・・・
だったら医務室のベット貸せよ、なんて居候の私には言えなくて、かれこれ3日間経っている
つまり今日は目覚めるとトラファルガーさんがいる3回目の3時だ
身体をがっちりとホールドされて逃げれない、ってか起き上がることが不可能
まあ能力使えば可能なんだけど、流石に恩人には極力手を出したくない
はあと一つため息をつき、自分の上にあるであろうトラファルガーさんの顔を自分はトラファルガーさんの胸に押し付けられているため手探りで触る
「トラファルガーさん、3時だよー。起きないと夜眠れなくなっちゃうよー」
ぺちぺちと適当に叩けば、ん・・・と聞こえてくるエロい声
「起きたー?」
「寝てる・・・」
ふあと欠伸混じりの面倒臭そうな声
「いや、起きてるでしょ。私海で遊びたいから甲板に行ってくる」
「ああ・・・」
もぞりと身体を動かし、私の首に顔を埋めるトラファルガーさん
「ああ、じゃなくて離してよ!!なんで少し体勢変えただけなの、根本的に解決してないからね?」
「眠い・・・」
「起きないと夜眠れないんだってば。昨日も眠れなかったでしょ」
そう昨日の夜は昼に私と寝てしまったためトラファルガーさんは全く眠気が起きなかったらしくそのまま徹夜をしたようで早朝、不寝番から帰った私をよおと迎えた
「だから良いんだろ。今寝ときゃ、早朝帰ってきたお前と話してられる」
そっと頬に添えられる手、触れられた場所が熱をもってあつい・・・
「そんな目、ずるいよ。そんな顔されたら離れづらくなる・・・」
ぷくっと頬を膨らませ、トラファルガーさんを軽く睨む
「離れさせねーよ。・・・お前が仲間に会うまでは、な」
切なげに苦笑するトラファルガーさん
それを見てたらまた胸がときんと跳ねた
・・・教会のときといい今といい、私はこういう表情に弱いのかも
だからと言って、仲間と会っても離れないよ、なんてできない約束なんてするつもりは毛頭ないけど
「だから今くらいは傍にいてくれよ・・・」
そう言われてしまえば何も言えず、結局甲板に行くのは諦めてトラファルガーさんの胸の中でもう一眠りした
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