Jewel Honey

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「新しい仲間、リオを祝って・・・」




「「「「乾杯っ!!」」」」




わーわーと盛り上がるハートのクルー達




なんでこんなことになったかと言われれば「キャプテン、リオの歓迎会しましょうよ!!」というシャチさんの提案から始まった



病み上がりなので無理してあまり飲み過ぎないことを約束に歓迎会をしてもらうことになった




・・・けど、すごい盛り上がりようだな




周りを見ると誰もが楽しそうに飲んだり話したりしている




「リオ、お前飲んでるか!!」




顔を薄くそめ、隣に座るシャチさん




「うん、飲んでる」




にこりと笑えばむせるシャチさん




「お前って本当、かわいいよな・・・」




シャチさんの言葉に、ブッと飲んでいた果実酒を私も吹いてしまった




「げほっげほっ!!男性にかわいいなんて久しぶりに言われた・・・」




仲間には馬鹿だ馬鹿だと蔑む奴もいたし・・・



思い出したら欝になってきた




シャチさんは意外そうな顔をしてマジかよなんて零していた




「へえ、そりゃ意外だな」




後ろから聞こえた低い声にびくりと肩を震わす



みればそこにはトラファルガーさんとペンギンさん




「調子はどうだ。痛みとか・・・」




心配そうに聞いてくるペンギンさんに笑顔で大丈夫と答えれば、よかったとペンギンさんも笑う




「お前モテそうな顔してんのにな・・・」



まじまじと見てくるシャチさんの視線がくすぐったくて思わず苦笑いする




「そう言って貰えると嬉しいな。顔は両親から貰ったものだし・・・」




「両親っていやあ、お前の名前、まるで鷹の目みたいだよな」




・・・?




「そうだけど」




しれっと答えれば、三人は訳のわからないと言うような表情を浮かべた




「いや、だから私の父様は王下七武海のジュラキュール・ミホークだよ。よくわかったね、シャチさん」



「「「はあぁああっ!?」」」




ま、マジか!?嘘だろなんて聞いてくるシャチさんとペンギンさん




「?トラファルガーさんも知らなかったの」




「ああ、手配書にはもともとそんなこと書いてないからな」




それにしてもなんてじろじろ見てくるトラファルガーさん




「あまり似てねえな」



その言葉にははっと苦笑いした




「髪の毛の色以外は私母様似なの」




「母様・・・?ミホークに女がいたのか」




「・・・うん。めちゃくちゃ綺麗で気高くて優しい元海軍大将青雉だった人だよ」




「「「はあぁああっ!?」」」




「お前の母ちゃん海軍大将だったのかよ!!」




「うん。ロズマリア・サフィリアって知らない?」




「!!知ってる、おれがガキのころ父ちゃんがよく語ってた。強くて優しくて、その名前の通りサファイアのように美しい人だって」




「うん、私も世界で1番綺麗な人だったと思う」




サファイアのように美しい青い瞳と長い髪



なんど母に憧れたことだろう




『惚れた女の娘をどーこーするなんざできねえよ』




"あの人"に言われた言葉が頭の中でちかちかと主張する




「あー、なら会ってみてえな。そのサフィリアって女に・・・」




・・・。




「ごめん、シャチさん。それ無理・・・」




だって、




「私が殺しちゃったから」




今、私はどんな表情を浮かべているのかな・・・





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