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「リオ、おれは確かに観覧車を乗ることを承諾した。・・・・・・だが、」
「リオちゃーん!!とっても高いよー!!」
「僕も自分の翼以外でこんなに高いところまで来たのは始めてです」
「ヒドラぁ、なんだか落っこちちゃいそうでこわいわあ」
「大丈夫だ、レモン。おれがついている」
「・・・なんで、こいつらまでいる。フロート全員集合してんじゃねえか!!」
「ま、まあまあ、落ち着いてよロー。仕様がないじゃん、ライトたちも行きたいって言ってたんだしさ。それに、ほら。沢山いたほうが楽しいじゃない、ね?」
イライラとしているローに苦笑いしながらも、そう言えばローは納得していないと言うような顔をしながらも大人しく席についた
「・・・今日だけだ」
ヒドラが低い声で呟いた
「こんなことはもう今日限りだから、許せ。明日からはずっとお前と二人っきりにしてやる。だから、今日くらいはリオを貸せ」
真剣なヒドラの瞳
私はその目に嫌な感じがした、何かはよく分からないけど不安な感情が渦巻いたんだ
「べ、別に私は二人っきりじゃなくても平気だよ。むしろみんなとローが仲良くしてるの見てるの楽しいもん。だから、今日だけなんて言わな「おれたちは、今日をもってこの船を降りる」へ・・・?」
さっきまでは気にならなかった回り続ける観覧車の揺れが今は妙に感じた
船を、降りる・・・?
おれたちって・・・
「じょ、冗談、だよね・・・?」
ははっ、と渇いた笑いを浮かべるが、ヒドラは俯かせた顔をあげようとはしなかった
「冗談なんかじゃない、本当だ。おれたち、正式に言えばおれとレモン、それにライトは船を降りる」
「ど、どうして!?私と冒険するのが嫌になった!?それとも私自身が嫌いになったの!?・・・ねえ、答えて!!嫌なところ、全部直すから・・・!!お願いだから・・・、」
一緒にいてよ・・・。
吐き出した言葉は涙と伴ってこぼれ落ちた
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