頂き物

□気づけこの野郎!
1ページ/2ページ

こんにちは、俺は四天宝寺中 三年 白石 蔵ノ介や。

只今俺には好きな人が居んねん。


あ、女子ちゃうで?男子や、男子。

そいつはな、金髪で足が速くで格好いい。
おまけにメッチャ優しいねん。



ただ、ちぃと鈍すぎるんねん…。




いい加減、気付いて欲しいねんけどなぁ…。









――…


「謙也、昼飯一緒に食お?」

「ん、すまんな、これから放送の仕事があんねん」

「あー、なら…しゃあないな」

「ほな、後でな?」


謙也は、さっさと教室を出て行ってしまった。


「はぁ…謙也のイケズー…」


おれは、謙也の椅子に座り、弁当を広げる。







放課後―


「謙也、部活行こうや?」

「おん、行こうか(ニッコリ)」

「っ……///(謙也カッコエエ!)」


「白石?顔真っ赤やで?」

「な、何でもないわ!!」


あ〜も〜、俺が赤くなっとんのは誰のせいやっちゅーねん!






パコーン! パコーン!


(ボール打つ謙也もカッコエエなぁ…)


多分、今俺、にやついてる。うん。


「なぁ、何で白石ニヤニヤしとんの?」

「あぁ、蔵リンはね、恋しとるんよ」

「鯉?何で鯉?鯉で何するん??」

「多分間違ってるで金太郎はん…」


なーんて、金ちゃんと小春の会話は気にせえへん。

俺は、謙也にだけ夢中なんやから。




「白石」

「あ…謙也」

「次、白石やで?」

「ん、ありがと…」


謙也は、俺が見てても全く気付いてくれへん…辛いかな?やっぱ…。



『言葉で言わんと伝わらんこつ、あっとよ?』

前に千歳に言われた言葉、確かに言わへんとアカンみたいやな…。





部活後―



「部長、お疲れ様です」

「おぅ、財前またな」

「またな〜光!」


大きく手を振り回し、光を送り出す謙也。
俺は、部誌を書き始める。

只今、謙也と二人きり………って、あれ?

「謙也、帰らへんの?」

「白石、最近…?最近やな…俺の事みてるやろ?」

え、気付いたん!?

謙也のなのに!?←おい。

ってか…ええっ、マジで!?


「ぁ、え…そのっ///」

「誤魔化さんでええよ…どないして俺を見てるん?」


こーなったらヤケクソや!


「謙也っ…あ、えと…」


ギュッ…

あれ?

俺…謙也に抱きしめられてる?


「あ…ちょっ…謙也「白石、好きや…愛してる」


え、嘘っ…謙也が俺を好きって…。

あり得へんやろ…。


「謙也?マジ?」

「嘘で男に告白できるかい!///」


あー、謙也顔真っ赤やぁ…。

かわええ(笑)


「謙也」

「ん?///」


チュッ


「〜〜〜っ!白石っ!///」

「これから宜しくな、謙也。」



ああ、諦めへんで良かったわ!






→あとがき
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ