SOS団 短編集
□季節はずれの合宿
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そして睡眠を十分にとった俺は体のラインが出る薄い長袖にハーフパンツというラフな格好を身にまとっていた。
あ、でもハーフパンツで木の枝が刺さったりしたら危ないからよこしまの膝上の靴下を履いて抜かりはなし!
それに、もって行くものの準備したし。
後は時間通りに家を出ればいいんだな。
だが俺、そこが俺にとっては一番苦労するところだ・・
「キョーーーンくん!!」
噂をすればなんとやら、我が弟は階段を壊れんじゃないかという勢いでおりてき、さらには俺にタックルしてきた。
つか背中痛いんでけど・・・
「僕も連れてってよー!!!」
「だめだ」
「なんでだよ!?」
「今日行くところは山なんだぞ?木とか危ないし虫刺されとかも・・・」
「それよりもキョン君が変な虫に刺されないか心配だよ!!」
なんだそりゃ?変な虫って・・・
首を傾げ腰にまとわりつく弟を見下げながら、疑問に思う。
「ほらー。やっぱり無自覚だー」
「まぁそれはどうでもいいから離れろ。俺はもう出発しないと間に合わん」
「いーやーだー。僕も一緒に行くのー!!」
朝からそんな大声を出すなよ。近所迷惑になる!
そんで結局・・・・
「弟くんを連れてきちゃったんだなー!!」
待ち合わせ場所であるバスの停留所でハルヒコが腰に手を当て笑っている。
まぁ弟の押しも断れない俺は笑われても当然だがな・・・・・
お人よしにも程があるぜ、俺。
「まぁ、人数は多いほうがいいですしね」
おぉ、ありがとよ古泉。
いつもはちょっとアレなお前がカッコよく見えるぞ。でも顔が近いのはなんとかしろ。
「ハイ!了解です!!」
やけに機嫌よく素直に顔を離す古泉今日は何かあったのか??(かっこいいと言われて舞い上がっているからです)
「・・・・」
くいくいと服の裾を何かに引っ張られる感覚でそちらに目を向けると俺より身長が高い長門が俺を見下ろしていた。
ちょっと迫力があるな・・・
「どうした、長門」
「・・・・重そう」
長門が目を向けたのは俺の背にあるリュックサック。
「まぁそうだろうな!なんせ鶴屋先輩と弟入れた7人分の野菜が入ってるからなー!ハルヒのやつ料理名言わないから何持ってくれば良いか迷っちまってさー!!」
「・・・持つ」