復活 長編(パロ

□引きこもりツナ君外を知る。
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「ツッ君…そろそろ学校に顔を出してみない?」

床に座った母が最初に言ったのはまさに綱吉が今まで現実逃避していたことばだった。
その言葉とともに綱吉は顔の血が引いていくのは自分でも分かった。
現実逃避といっても全く考えていたわけではなく、時々思い出しては下校時間を狙って窓から生徒たちを眺めたりはしていた。

「あ、でも、無理はしなくていいのよ!ほら、ちょっと外に行ってみるだけでも構わないの!」

「・・・・・・ぁ・・・」

声が震えて言葉に出来ない。
否定しようとは思っていても自分の頭の中でいろんな思いが葛藤しててうまく整理がつかない。

まず、ここまで見捨てずに世話を焼いてくれている滅多に自らの願望を言わない母からの願い。

でも過去の恐怖。

いつまでもこのままで自分は成長できるのか。

でも学校にはたくさんの男。

周りみたいに友達を作りたい。

でも自分なんかにつくれるのか。


そして綱吉はひとつの結果にたどり着いた。


「・・・行く。行くよ母さん。」

今度は声なんか震えてなかった。
奈々は思っても居なかった息子からの言葉に驚きを隠せない様子。

「え・・・?本当なの?ツッ君?」

「うん。でも二つ条件があるんだ・・・」

「二つ・・・?それで、その条件は…」

「学校の使われていない教室があればそこで過ごさせて欲しい」

綱吉が人差し指を立たせ1の形を作りながらいうと、母は頷いた。
そして次の条件は何かと急かしてきた。

「そんなに急かさなくても」

苦笑い気味に綱吉が言うと、

「だってツッ君がこんなことを言ってくれるなんて凄く凄く嬉しいんですもの」

目を少女のように輝かせて嬉々として言った。

そんな母を見てこの決断を下して良かったなと痛感した。

「ほら早く次次!!」

「・・二つ目は帰宅はお母さんに迎えに来て欲しいんだ・・・」

過去のことを思い出したのか今にも泣き出しそうに目を潤ませる綱吉を奈々は机に身を乗り出し、わが息子を抱きしめた。
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