瑠璃色のダイヤモンド

□第六話 運命の人
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「…そう、ですよね‥僕だって、ご主人様の立場ならそう思います…」
恋し、生きる者としてくくって考えれば、奈央も瑠花も同じなのだ。
そう、好きな人のことを知らないの事は苦しい。
たとえ、自分にとって不利益な事実でも、好きな人の事は知っていたい…瑠花だってそうだった。
だから…瑠花は怜から語られる友華とのことも聞いていたし、2人を応援した。
そうだ…奈央は瑠花を『知りたい』のだ。

「‥ご主人様のためと思って、ずっと黙っていました。‥その方が幸せだと思って。それでも‥僕のこと、知りたいですか…たぶん‥いや、きっと、驚くと思いますし‥受け入れてもらえないと思いますが…」
俯く奈央に向けて言った。
少し、考え、躊躇ったものの‥
奈央は、瑠花のほうを見て
「…はい。」
そう、しっかりとした声で答えた。


「…実は‥好きなのは友華さんのほうでなく……」


きゅっと、目をつぶり深呼吸をした。

もう、本当のことをいうしかない、戻れない。

そっと目を開き、唇も開いた。



「…僕が好きなのは‥‥‥ミュウツーさん、なんです‥」





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