瑠璃色のダイヤモンド
□第五話 僕らの輪廻
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1人、部屋に残された奈央は、そっとケータイを開いた。
受信フォルダには『頑張って』と書かれたメール。
そのメールを開き、返信のページを開く。
『瑠花から返事があったの。
でも、駄目だった…
他に好きな相手がいるからって。』
と、簡潔にまとめて送信をした。
暫く、手の中にお守を持ち祈るようにケータイを持っていたが、こんな夜なのだから直ぐに返事が返ってくることはなくて‥
そっとケータイを布団の脇に置いた。
そして、布団を被り、出来るだけ頭を空っぽにして寝ようとした。
薄らぐ意識の中で、前回のトリップを含め、今までの瑠花と過ごした日々が、昔の映画のような継ぎ接ぎされた映像で、奈央の脳裏で流れた。
目から熱いものがこぼれた。