瑠璃色のダイヤモンド

□第七話 雪解け水の様に
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怜の舌打ちの後に響くのは、奈央のすすり泣きと、友華の次第に大きくなる声だった。

「どういうことなの?‥泣いてるだけじゃわからないよ‥!ねえ!答えてよ!」
「奈央に大声で言ってどうする!」
怒鳴るような友華の両の腕を怜は後ろから掴んで制止した。
が、それは逆効果であった。
「怜!あんたも知ってて黙ってるの!?何なのよ!‥なんだか‥‥私だけ、のけ者みたいに…」
寂しげに呟く友華
「それは違う…友華だけでも幸せになって欲しい、だから言い出せない‥そうだな?」
と、泣き崩れる奈央をちらりとみやった。

「説明するにも‥奈央はこうだしな…私がいうのも変な話だ…それに、肝心なのがいなくては…瑠花を呼ぶ。待ってる間で、少し落ち着け‥アイスコーヒーでいいか?」
「怜さん‥私に、優しくしないでいいです…惨めになりますから…」
「‥そう、か…やれやれ。‥友華は?」
「‥牛乳割りで…怜が入れられるなら。」
「ぎゅ……悪いが自分でやってくれないか…?」
「だよね、怜のことだもん。‥いいよ、私コーヒー入れるから‥瑠花に電話しておいて。」
「言い出した割りに何も出来なくて悪かったな。そうする。」
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