瑠璃色のダイヤモンド

□第六話 運命の人
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視線がぶつかる。

そして、静まった部屋。

そこで奈央が口を開いた。
「瑠花‥やっぱり、好きな人って…友華、なの?」
「えっ、いや…」
戸惑う瑠花に、思わず柄になく奈央は早口で思っていたことをぶつける。
「でも!‥急に友華の趣味にあわせるような雑誌買ったりして‥レイさんが見たいなら見せてもらえばいいじゃない?それにきっと私のスマホ、いじってアドレス知ろうとしたんでしょ?ねぇ?どうしてなの!?」
「違うんです!…僕は‥」
「じゃあ何を考えてるの?‥瑠花のこと‥わからないわ…」
「僕が好きなのは友華さんじゃありません!僕は!‥‥もう、好きな人がいるって忘れてください‥‥!」
「そんなことできるわけないわ!私‥瑠花のこと、好きだもの。好きな人の事は知っていたいの‥それに、好きな人の言葉1つ1つ覚えていたものなんだから‥わすれられない、わよ…」
そっと、奈央は横を向き、視線を外す。
ちらりと見えた横顔。眼尻にキラリと光るものが見えた気がした。
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