瑠璃色のダイヤモンド

□第四話 繋がる言葉、交差する思い
1ページ/7ページ

次の日…

「あ、あのぉ…」
「何かしら。」
「僕、ごはんは作ります。けど…こいういのは‥ちょっと。慣れなくて…」
「大丈夫、上手だから。それに今日も美味しい。」
夕飯の支度をする瑠花の隣に、制服のままで立つ奈央がいた。
菜箸で瑠花が作った煮物の肉団子を口の中に運んでもらったところ、奈央が非常にとりにくそうに口に入れたように瑠花は感じたのだった。
「私も瑠花を見習ってもっとお料理上手にならなきゃ!‥手伝うこと、あるかしら?」
「とりあえず制服を着かえてもらって…それから魚の骨を抜いて表面に片栗粉を付けてもらえますか?」

はたから見れば幸せそうな光景であるが、瑠花にとっては居づらい事この上ない状況だった。

今日‥いや、昨日から奈央は積極的に瑠花に話しかけてくるし、頑張ってアピールをしているのがとても伝わってくる。
…それがツラい。
『ご主人様には悪いけれどその気持ちには‥答えられない…それを言うにいは……』

「る、瑠花‥!」
エプロンに着替えた
「どう‥かしら…?」
「ええ、その‥」
そのワンピースにエプロンの姿を見て、少し考えて‥
「似合いますよ、エプロン姿。」
と言えば照れたように微笑む奈央は、主というより一人の女の子としか見えなくなっていた。
「えっと‥じゃあ、お願いしますね!」
といい、2人で台所に並んで夕飯の支度を始めたのだった。
次へ
前の章へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ