瑠璃色のダイヤモンド

□第一話 神様は気まぐれ
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「暇ですねー」
『暇ですねー』
話すネタもなくなる程に暇で仕方ないのは、神様と、その友達であり、バグったゲームからあちこちに抜け出せる、そんな自由な存在のミュウである。

「じゃあ…そろそろBW2も出たことだし…」
『トリップでもしますか?』

と、コーヒーをいれるかのごとく、またしてもトリップが決まった。

『でも‥今回は、前みたいなことにならないように気を付けてね!犠牲者だって出たわけだし…死んでなかったからよかったもののー。』
「わかったわ。何かあったら、私、か弱いんだから、ミュウが守ってよくださいよー?」
『そういう問題じゃなくてー』
「わかってるわよ、怪我人を出さないならいいのよね。」
『そういうこと!』
そういうことではないと思うのだが。

「じゃあ、選抜会議はじめー!」
『ここ、なんか悩んでるみたいー』
「じゃあ、そこと…こっちはどう?」
なんて旅行で、どこを観光するかを決めるように、トリップするポケモンとパートナーが決定していく。

「よしっ、最後は決めてるのー。このコね。…このコは最初から擬人化しません?面白いもの。」
『どのコなの?』
「ほら、彼だけ二回目だからー。」
『え?ちょっと待って…』
「はい、トリップしてらっしゃーい!」
ミュウの制止を無視して、女神の手から光が輝いて、眼下の世界へと煌めき、降り注いだ。

「楽しくなりそうね!」
『そのコは‥』
「今回は幸せになれるかしら、ね?‥前回、幸せの度合いが唯一低かったの。」
みんなが幸せになれるようにと(暇をもてあました自分の遊び心という方が大きいが)で、トリップをし、それが終了し、月日は一年流れた。
みなが幸せになるはずであるのに、あまり幸せとは言えないレベルの子が1人いて、女神はそれが気になっていたのだった。

『…私、知ってるわ、そのコ。』
「あら、そうなの?」
『でも‥どうなるかしら。‥幸せ満点になれないに賭けるわ!』
「私は幸せになって帰ってくるに一票!」

そして、女神の力で、雲の下の世界を鏡に映し出した。



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