小説
□3・手紙 (前編)
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「あら、いらっしゃい。」
佐藤の母親は、専業主婦なので、もうすっかり顔馴染み。
「お夕飯、一緒に食べて行くでしょ?」
「うん。」
と、佐藤が答える。
!コラ、代返すんな(-_-#)
「毎回すみません。あの、良かったら何か一品作らせて下さい」
と、たまに申し出て作らせてもらっていた。
「!はるか君、ありがとう〜。いい子ね〜!恭也も何か作ってくれるといいんだけどねぇ〜…」
と、息子の佐藤恭也を冗談混じりの目で睨む。
おばさん、俺はいい子じゃないよ。
いい子のフリが上手いんだ。
腹の中は、黒くて汚いんだよ。
嫌われるのが怖いんだ。
その当時、得意としていたチーズオムレツを作る。
こればっかり、作っていた気がする(汗)
「美味しい〜…絶妙〜。」
イエス!!
誉めて貰えると、また作りたくなっちゃうよねぇ〜。
今思うと、洗い物を手伝った方が良かったよなぁ…
食事が終わると、佐藤の部屋へ入る。
部屋に入り、鍵をかけると佐藤は俺に口づけをする。
もーすっかりキスには慣れてしまった!
ベロちゅーも、鼻呼吸を覚えた自分にはお手のものさ!
……………複雑…。
俺はこの日、パッと気になっていた疑問をぶつけた。