小説

□3・手紙 (前編)
1ページ/8ページ

佐藤とは、一年の時に同じクラスになり、二年で離れた。

でも、同じ部活。

なので、ほぼ一緒に帰宅している。駅も同じで、お互いの家へは、チャリで行ける距離だった。

俺と、付き合い始めてから佐藤は

「部屋が狭い、もっと高橋の家の近くへ引っ越したい。」

と、言い出した。


チャリではなく、徒歩希望ですか?(゜∇゜)

人から愛情は欲しくても、恋に落ちてるのか自分ではまだ分からずに居た。

何だか複雑だなぁ…


佐藤は、本当に俺と付き合えたのが嬉しい様で二人の時は、名前で呼ばれていた。

「はるか君!」
意外と、男の癖にかわいい名前ってのが俺のコンプレックス。


や、はるかって名前じゃないけど、女っぽい名前でして…



今日も、佐藤の家へお邪魔する。

うーん。
学校→部活→本屋→左藤宅。

最近このコンボが決まってるなぁ。

佐藤の家は、お母さんが専業主婦なので、よく顔を合わせる。

「お邪魔します。」


いいなぁ〜。
家に誰か居るって。
家は、共働きだったので小学校の頃は、俺が弟の面倒を見て食事も作っていた気がする。

でも、二歳しか違わないんだよねー。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ