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EPISODE3 理想と現実[後編]
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【第二十一話】


怪盗サーズ(?)



サーズは持っていた二本の刀を鞘から抜きだし、屋根から飛び降りた。それを追い掛けるように、おれも屋根から飛び立つ。風の抵抗を受けながらも、どんどん急降下していく。


バリィンッ…!!!


まるで怪盗の如く、先頭にいたサーズが窓ガラスを蹴破ると、音もなく床に降り立った。おれもサーズを追い掛け城に侵入。
慌ただしい靴音があちこちからする…もうすぐこっちに向かってくるな…。そんな思考が伝わったのか、サーズとおれは顔を見合わせる。


「心の準備は出来たか?D。」

「あぁ…全部倒してやるよ。」


おれ達はその足で自ら敵軍に踏み込んで行く。





ガーン…ガーン…

「おォ〜い誰か助けてくれ〜」

「D〜私たちはここよ〜…!!」


……………………。


「不気味なくらい静かだな…」

「この辺りの兵士達も、みんなDの捕獲に行かされたんじゃない…?」

「そうだとしたらもっとマズくねぇか?…おらァァDィ来ーいッ!!!;」

「サンジくん待って!!……この辺りで誰かが咳込んでるみたい…」


ゴホッ、ゴホッ…


「…本当だ…それも向かい側の牢からだぞ…」

「…ゲホッ……また…半日近く気絶していたか…」

「ア…アンタ誰よっ…!?」




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