小説




小説置場
書き忘れたから注意しとくけど
二次創作なら何の二次創作か、オリジナル小説ならどういう小説なのかを最初に書いてもらえると助かる。

[レス書込]

01/07(Thu) 20:01
かけら探し
tubasa

かけら探し

僕は、生前の記憶がない。
それは当たり前、と呼ばれるそうだが僕の中ではありあえないことだ。
生前の記憶……そんなものがこの世に存在しているのだろうか?
おかしい。
だけど、僕の町は昔からずっと変わらない草、木、森と自然の風景。
「お〜い、思い出したか〜」
遠くから声がする。
この声は沙耶さんの声だ。
「何度も言いますけど、思い出すことなんてありませんっ! そもそも、生前なんてあるわけがないね!」
僕は、沙耶さんが来るとまずそう言ってやった。
そう、生前の記憶なんてあるわけがないんだ。
「……え? なんで、なんでそんなこと言うの?」
沙耶さんの目つきが変わり、僕に歩み寄ってくる。
「か、科学的に!」
沙耶さん黒目が僕の眼前に迫る。
……怖い。
「……ま、思い出せないならいいんだけどね〜」
僕の顔から離れると彼女はまた陽気な様子で、去っていった。
僕は安堵すると、とりあえずこの町の(町といえるのだろうか?)神社に行くことにした。

「彼の記憶には確かに、この世界の鍵がある! 絶対にね!」
「生前の記憶……ですか。例えが悪い気がしますが?」
「脳ミソ弄られたことなんか言ったら面倒でしょう?」
「君は質問に質問で返すのが好きだね……まったく」
「そんなことはどーでもいいんです。私たちはこの世界をもう一度やり直すんでしょう? もう一度、今度こそ間違わない世界をつくるんでしょう? 戦争がない、平和で温かな世界を」
「……ワタシは、世界に関してはどうだっていい。ワタシはこの世界が、あの男が”答え”を見出すのが楽しみなだけですよ」
「もう、時間はないから……いきましょう」

神社に来た理由は二つある。
一つは、お祈りに。
二つは、彼女に会うため
お祈りは、この世界が平和になりますように……と祈る。
そして、ほんらいの目的は、
「来ないで……って言ったはずですよ」
神社の大木樹に縛り付けられている少女に会うために。
「今日も、よく縛られてるね」
「いいのですよ、これであたしはこの町の、この世界の、すべての人達の役に立ってるんですから」
僕は、彼女の言っている言葉の意味をよくは知らない。
わかるのは、今この世界が揺らぎに揺らいでるということのみ。
「役にたつ。そう、言ったけど君はさ。そうやって独り動けないでいるだけでいいのか?」
僕にこのことを聞く権利はないと思う。だけれども、聞いた。
「世界の、人のためならば」
そういうと少女の目は光を失った。
……そう、こうやってこの世界は成り立つんだ。
さよなら、僕の……誰かだった人。
悲しい?悲しいの、かもしれない……
ああ、また意味の無い世界。
もう、彼女らといるのは辛い……。それでも僕は、歩き出した。
幸せを見つけ出すために。


「終わる……また、終わる。時間は無残なものね。もう、未来(あした)はないんじゃない?」
一面白い世界。
そんな中で僕と”彼女”はいた。
僕は、彼女のほうを見ると相槌を打った。
「そうだね」
僕は終わる、悲しみに満ちた世界からお別れしようとしていた。
でも、まだ……僕はこの悲しみしかない世界で何かを忘れてきたようなきがする。
「……さようなら、僕の世界」


世界は僕がつくった世界。
その世界は彼女と僕の永遠をつくりだそうとした。
だけど、それを世界が拒んだんだ。
だから、僕のつくった世界は出来損ないの世界になった。
……僕達は、今度こそ幸せを、永遠の幸せを見つけれると思ったんだ。
だけれども、それは間違っていたみたいだ。

また、僕は、僕らは幸せを見つけることは叶わなかった。

「また、この争いの終わらない、この出来損ないの世界で生きるの?」
彼女は、僕に微笑みながら言った。

「私は、いいよ。あなたとなら、また歩きだせると思うから。そう、信じてるから…」
僕は堪らなくなり涙をこぼした。
僕のせいでまた、多くの人を泣かした。
なのにさ……自分は、こうやって涙を流す、資格はあるんだろうか…

「さぁ、いくよ」
「う、うん、いこう」

僕達はまた、歩き出した。
今度は二人、手をつないで――

PC
[削除]

01/07(Thu) 20:04
tubasa

あとがき

この短編は完成していながらも、未完成です。
ですから、これ単体じゃ面白みはない。
ただ、書き終えたから張ってみました。

もしかすると、これに続く話を書く日が来るかもしれません。



それでは

PC
[削除]


[戻る]
[レス書込]
[TOPへ]



©フォレストページ